jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

国の防災・復旧予算はどうなるのか--インフラだけでなく被害者への補償・給付の想定が急務

どうなってる?国の「防災予算」 災害大国の日本、この使い方で本当にいいのか 防衛費は過去最高だけど…:東京新聞デジタル (2024/1/12)。2024年の元日に起きた能登半島地震の直後の記事をたまたま検索したものである。地震災害は広域に多くの被害者が出る。阪神淡路大震災では死者が約6500人,行方不明者は3人,東日本大震災では死者約1万5000人,行方不明者は3300人だった。能登半島地震では死者約700人,行方不明者は2人だった。東日本大震災では大津波が襲ったために,地震での直接の被害に加えて津波での死者,行方不明者が多かった。

 被害を受けた家屋を比較すると,阪神淡路大震災では,全壊約10万戸,半壊約15万戸,全焼約6000戸,半焼約70戸と,地震の影響に加えて火災による焼失が多かったことが分かる。東日本大震災では,全壊戸数が約12万戸,半壊約30万戸,一部損壊約75万戸で,ほとんどが津波による被害である。能登半島地震では全壊約6500戸,半壊2万3000戸,一部損壊約13万5000戸である。

 大分県で11月18日に発生した火災は,6日後の11月23日にもまだ鎮火していないが,全焼は170戸となっている。天災ではないと考えられ,失火と思われるが,仮に火元が特定されても火元に賠償責任はないとされている。したがって,今回の火災も防災予算による補償の対象になると思われる。

 地震による被害では,被害者も被害住宅も膨大になり,「甚大災害」への指定と「罹災証明」の提出によって国や自治体からの補償の対象になるが,もともと限られた予算の中で復旧工事や復旧に関わった自衛隊や業者への支払いも使われるので,甚大災害に指定するかどうかすら不確定だし,被害者への補償は薄くなりがちである。

 一方,今回の火災のように限定的な地域での災害については,家屋の復旧に必要な補償が支払われる可能性がある。方や数十万円,方や数百万円と桁違いになるのである。

 人間の命,そしてその将来の価値についての算定は難しいが,基準となる何らかの計算式は必要だと思うのである。しかし考えてみれば,高齢の被害者の場合,「将来の価値」とか「日本の国益」とかを考えると,その評価は難しい。収入も基本的にない上に,経済に貢献する割合は極めて小さい。働き盛りの被害者なら自力再建もある程度できるし,数年の内に元のレベルに戻ることも期待できる。しかも将来の生存年数は長い。金額だけで算出できるわけではなく,個人で動ける範囲や周囲の協力関係の範囲なども考慮する必要がある。

 災害による死亡に関しては昭和48年(1975年)に「災害弔慰金の支給等に関する法律施行令」が制定されている(e-Gov 法令検索)。しかし,見舞金に関する法律はない。災害死亡なら550万円だが,生き残った場合はその都度の都合で決められる。これでは,生活再建など成り立たない。

 とりあえずまず,生活保護世帯として認定し,半壊など自宅生活が可能な場合は住宅扶助を除いた額(老人2人世帯で約11万円ほど)が毎月最低額として支払われることとし,就業可能世代には就業まで,就業不可能世代にはたとえば2年間の支給が自動的に行われるような仕組みを作ってほしい。これでも年額では1人あたり60万円にしかならないが,少なくとも絶望からは逃れられるのではないだろうか。そこから10年生きて600万円となり,死亡弔慰金とほぼ同額になる。

 実際に被害に遭っていない身としては机上の計算に過ぎない。明日,何が起きるか予測はできない。すでに自助努力だけではギリギリの生活をしている身として,災害に巻き込まれた際の心の支えがほしい。子育て給付やお米券も必要だが,予測されている南海トラフ地震や富士山噴火の被害についてそろそろ想定して予備予算を組んでおかなければ,国の財政が破綻するのではないだろうか。