ふるさと納税「おいしい肉や果物の代わりに失った」行政サービス。東京都では“累計1兆1593億円”が流出(日刊SPA!)|dメニューニュース(NTTドコモ) (2025/12/24)。作家で政治活動もされている乙武洋匡氏がコメントしているニュースを見かけた。
「ふるさと納税が“お得な買い物感覚”で広がった」という彼の表現は,ポイントを突いている。筆者は「他県を応援して特産品を安く得た上に税金まで軽減しようという「ふるさと納税」にはまっている人たちがいる」(https://jeyseni.hatenablog.com/entry/2024/11/17/064522)という表現で,「理解しがたい」と書いた。
特産品が多い地方は,納税してもらいたいために魅力的な商品を並べる。一方で,東京都のように基本的に特産品がない都道府県は,商品を並べるわけにも行かず,結局はその住民は他県に納税して一流の商品を安く購入し,しかも税金が安くなることになり,住民が住んでいる都道府県に入る税金は減ってしまう。特に,都会の超高収入層がふるさと納税を大量に利用して税金逃れをすることに利用されている。
一方,ふるさと納税を受けた地方には税金は入るが,返礼品のための出費が必要になる。特産品を作っている農家や牧場などから商品を買い上げる必要があるからである。正直,差し引きでどれぐらいのプラスになるのだろうか。
納税額が増えても,返礼品が足りなくなって,他県から購入するという産地偽装も起きる事態となっている。
自治体同士での魅力争いは,結果としてはコスパ争いになり,普通に買うよりもお得感を出すことにキュウキュウとすることになっているのではないだろうか。これでは,深夜のテレビ通販と大差なく,なんとも見苦しい。
地震で被害を受けてまだ間もない熊本県や石川県,あっと言う間に火事が広がった大分県など,困っている地方に見返りなしの寄付金や支援金を送る,というのが,本来の地方応援というものだと思うのだが,ふるさと納税で何万円も出す人がいても,寄付金では1000円どまりというレベルだろう。
手元にモノが届く,という意味では,クラウドファンディングでも温度差がある。正直,クラファンのサイトの製品紹介を見ると,あまりにもうたい文句が上手すぎて,嘘っぽく見えてしまうし,実際に製品にその機能が加わっていない製品もあるようだ。
ふるさと納税を煽るサイトも,その収益構造は怪しく思えている。
ふるさと納税は,見直しないし取りやめにした方がいいと思う。一種のあぶく銭になるような気がする。