jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

指先の感覚はまだロボットには真似できないかも--粘着系,汚れ系の作業は無理

ゴミのリサイクルには, 分別が必要である。単純に,鉄系は電磁石で吸着できるが,それ以外の金属は目視でしか分離できない。燃えるゴミとプラスチックゴミの分別は人間しかできないが,厄介なのはプラスチックに貼られたシール類をはがす作業である。

 一般にプラスチックでリサイクルできるのは,ペットボトル(PET=ポリエチレンテレフタレート),発泡スチロール(PS=ポリスチレン),そして弁当パックなどに使われる透明容器(PP=ポリプロピレン)ぐらいである。PPでは,透明なものが対象であり,着色しているものは対応しない。一方PSでは色付きでもリサイクル対象となる。

 PETボトルも,キャップを外し,ラベルを引きはがさなければならない。これも人力で分別するしかない。しかし,厄介なのはパッケージに貼られた商品ラベルや価格ラベルなどをはがす必要があることである。簡単にはがれてしまうのならラベルの意味はない。かと言って粘着層と紙層が分離してしまうほど粘着力が強いと,人の手ではがそうとしても相当な手間が掛かる。最終的には爪で少しずつつつくしかない。

 さて,この微妙な作業は,両手の指先と爪先で微妙に調整しながらでないと実現できない。爪は人工的に再現できるかもしれないが,指先の微妙な硬さや弾力はおそらく再現できないのではないかと思うのである。

 昨今,中国で開発が加熱しているヒューマノイドロボットでは,スムーズな動きを実現するために3Dプリンターで造形したソフトプラスチックを人工筋肉として使っていることが明らかになった。これまでは,関節に組み込んだダイレクトモーターを使ったり,人工筋肉として空気圧で駆動するチューブを使っていたが制御が難しかった。ロボットにおける材料革命が起ころうとしているのかもしれない。指先の柔軟度についてもいずれ再現できるかもしれない。しかし,シールはがしは難しいかと思われる。

 ほかにも,食器にこびりついた汚れを人間なら爪を使って簡単に掻き取ってしまうのだが,ロボットにはまず無理だろう。汚れの除去に高圧水を吹き付ける方法があるが,土台の素材も傷めてしまう可能性がある。

 まさか,未来の人間に残された仕事が,こんなリサイクル作業だけなのかもしれない。つまり,料理はロボットが行い,食器洗いも食器洗い機が使われるが,最後のチェックと後始末は人間が行う,また,ゴミの収集と分類はロボットがするとしても,その個別のゴミのシールはがしは人間が行う,といった分業で,あまり創造性の高い仕事はなくなっていくのかもしれない。事実,生成AIでいろいろな新しい企画が作られており,またこれまで複雑なプログラムをいちから作らなければならなかったものが,大部分を生成AIが作成し,最後の微調整のみ人間が行う,ということになりつつある。しかし,生成AIという“他人”が作ったプログラムを修正することほど,プログラマーにとって苦痛なことはないと思われる。

 ホワイトワークがなくなり,ブルーワークばかりになるかもしれない,という懸念は,本当かもしれない。