X(旧Twitter)で各国首脳が発言していることが,ニュースでも伝えられている。特に影響力が大きいのが,アメリカのトランプ大統領のコメントである。一瞬のうちに世界に影響が及んでしまう。
現在,デンマーク自治領となっているグリーンランドの領有宣言に対して,EUや各国が声明を発表したり,SNSに投稿したりしている。
これまでは,テレビなどのマスメディアを通じた発表しかなかったコメントが,SNSで文字で表明される。だれでも見られるだけに,影響力の範囲が広い。これがメリットな面とデメリットな面がある。
筆者は,文字での情報発信の仕事に長年携わってきた。文字情報は,発信する前に十分な推敲とチェックが行えるのが最大のメリットで,間違いを最小限に抑えることができる。一方,音声での情報発信は,リアルタイムの場合,修正ができないというデメリットがある。高市首相による台湾有事発言も,「思わず」具体的な例が口から出てしまったことで,元に戻せなくなってしまった。
発言そのものも問題だが,発言を誘発させた討論の場も問題だった気がする。女性首相に対する男性議員の執拗な質問によって,いかにタフな高市首相でも誘導させられたようにも見える。一種のパワハラではないかとも思える。女性大臣に対する質問や追及では往々にして見られるシーンである。
トランプ大統領のように,なんでも具体的にズバッと言ってそれを実行してしまうだけの権力を持っている場合は,直接の発言でもSNSのコメントでも問題はないのだが,それでもSNSへの投稿については側近のチェックは入っていると思われる。それでもあれだけの過激な内容なのだから驚かされる。
一方,日本の政府首脳の場合,国会答弁は官僚の作文を読み上げるだけ,というのが定例であり,質疑応答の内容は事前に双方に提示されている。本来なら,何度質問しても同じ回答の繰り返しになるだけである。
国会中継では、声のデカさが議員の偉さみたいに、追及側は常に高飛車になっている。一方で政府側は用意された官僚文章の読み上げに終始し、つまらない議論を聞くのが退屈で、国民は関心が低かった。高市首相は、臨機応変の回答をすることで国民には一般受けしたが、結果としては「失言」が発生しまった。
質問者と返答者、そして議長の3者による文字のSNSのやり取りで議論してはどうだろうか。発言をアップする前に、推考しチェックすることで失言は防げる。質問者以外の発言(ヤジを含む)は,同時進行SNS(ニコニコ動画のリアルタイムコメント欄みたいなもの)を横に表示するといいだろうし,さらには一般国民のリアルタイムコメント欄もあるといいかと思われる。