トランプ大統領は最終的に核兵器を使いたいのではないかという私的分析中--deal戦術からの逸脱 - jeyseni's diary (2026/3/19)の中で,高市早苗首相の訪米とトランプ大統領との会談で日本側に手駒がないだろうという推測をした。結果は,自衛隊の艦船派遣は法律に基づくこと,その代わりのアメリカへの第2次投資の約束など,アメリカにとっての高市首相のもとでの日本の位置づけをはっきりさせた。
かつて,安倍晋三元首相とトランプ大統領がゴルフ外交とも言える個人間の信頼関係を築いた。トランプ氏が高市首相を安倍氏の後継として認識し,個人的に友好な印象を持っていることが伺える。同時に前回の高市氏訪米時と同様,トランプ氏とのハグから始まるというスタイルに,トランプ氏が高市氏に対して好感を持ったことが伺える。
トランプ氏にとって,清廉潔白な人は苦手なのではないかと思われる。まさにdeal(交渉)を信条とするトランプ氏である。距離を置かれると逆にマウントを取りに行きたくなり,高圧的な態度になるが,懐に飛び込んでくる相手に対しては友好的になれるようである。高市氏のハグ姿勢に対して,日本国内ではさまざまな批判が出たが,仕組まれたものではなく本心なのだろう。
この辺りは,筆者も理解できるところはある。郷に入っては郷に従えで,握手文化の相手に対しては,積極的に1歩前に出て握手を求める。筆者は比較的強めに相手の手を握る。同時に筆者は相手の背中に手を回して距離を縮める。ハグは強制しないが,自然とハグになることもある。もちろん,相手の目を見て話すことも大切だと思う。
おそらくトランプ氏は,安倍氏との良好な関係を高市氏は引き継げるという印象を持ったのではないだろうか。賛否両論はあるだろうが,これも政治・外交の手段でもある。
逆に,トランプ氏と距離を置くプーチン氏や周氏,そして欧米各国首相,EU代表などとの距離がさらに遠ざかった可能性がある。日本に対して各国が態度を硬化させる心配も出てきた。戦争当事国であるロシアやイランにとって,日本が完全にアメリカ側に立ったことが印象づけられた可能性もある。日本の武器輸出に対する制限の撤廃といった動きも,逆手に捉えられる危険がある。
たまたま3/20のワイドショーで,鳥取県の平井伸治知事と東京都の小池百合子知事の間で「おばさん」「おじさん」発言を巡る話題が取り上げられていた。公的な場での発言としては望ましくないように思えるが,庶民感覚を政治に反映するという意味でやや軽口な発言が功を奏す場合もある。しかし,一歩間違えば曲解されかねない。
高市氏の今回の訪米は,アメリカにとってはプラス材料になったが,日本にとってはかなり危険な立場に置かれた可能性がある。中国からも水が入った。国内政治でも強硬策に対する反発が強まりそうである。やはりタカ派としての評価になりかねない。トランプ流の世界平和のやり方を支持した形になり,地球環境問題などへの関わり方も難しくなる危険性を感じた。