jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「電力」の再エネ化はヨーロッパ中心に順調に進行中とのレポート--しかし内燃機関やプラスチックには石油が不可欠

なんとすでに7か国が電力のほぼ100%を再生可能エネルギーで賄っている、化石燃料の段階的廃止につながる「不可逆的な転換点」に到達か - GIGAZINE (2026/4/14)。「電力」を得るために,石油や石炭,LNGを燃やして発電する火力発電所から,太陽電池,太陽熱,地熱,水力,風力などの再生可能エネルギーへの切り替えが進んでいる,というのである。

 7ヵ国と言っても,アルバニア、ブータン、ネパール、パラグアイ、アイスランド、エチオピア、コンゴで,残念ながら全体の電力消費量も限定的であり,化石燃料のロジスティクスも確立していない国と思われる。製造業も限定的であり,石油などをそもそも必要とする産業がない場合,地産地消型の再生可能エネルギーが優位になるのは自明とも言える。

 電力需要だけであれば,ポツンと1軒家であっても太陽電池パネルがあれば事足りる。昼間の発電を蓄電池に蓄えれば,夜の灯りや小型テレビ,スマホ充電なども対応できる。ただし,冷蔵庫やエアコン,そして調理器になると,厳しいものがあるが,そもそもどこまで電化が進んでいるのだろうか。

 特に移動手段であるクルマやトラック,オートバイ,さらに力仕事をさせる重機類になると,まだまだエンジンという内燃機関が主流で,石油系燃料は欠かせない。EV(電気自動車)が普及している国という印象でもない。航空機用の燃料も,電力というわけにはいかない。

 さらにモノづくり面では,プラスチック系の素材に石油(ナフサ)が不可欠状態であり,国内に関連のモノづくり産業があれば,石油の代替はない。

 結局,今のところ「再生可能エネルギー」は化石燃料を使わずに電気を作るためのエネルギー源であり,プラスチック系の代替を真剣に考えない限り,化石燃料への依存はなくならないし,結果としてCO2が発生して地球温暖化を止めることはできない。EVを作るためにもプラスチックは必要だし,バッテリー用には希少金属が必要になり,このリサイクル技術も確立していないので廃棄物の山になってしまう。

 いちおう,電力を得るのに化石燃料を使わないという道筋はできつつある。問題があるとはいえ,原子力発電もまた見直されているし,核融合発電もいよいよあと10年以内には実現できそうである。しかし,石油系プラスチックの代替材料をどうするか,内燃機関,外燃機関の燃料の代替をどうするか,を同時に考えなければ,脱化石燃料は永遠に実現しない。

 日本では,風力発電,特に洋上風力発電が挫折する方向にある。太陽電池パネルも,狭い国土で森林を伐採して設置することで土砂災害という不具合が指摘され,大開発が頓挫している。原子力発電所の核のゴミを小笠原諸島の無人島の地下に埋めるという話が突然持ち上がって困惑している。ヨーロッパで普及が進む小水力発電を農地法を改正してでも広めるか,国立公園法を改正して地熱発電をさらに進めるか,さもなければやはり水素インフラを整備して,赤道付近での水素生産を日本に運ぶなどのフローを作らなければ,発電においても化石燃料をゼロにすることはできない。

 日本を含む先進大国が,電力の100%再エネ化を果たすのは容易ではない。天候に左右される太陽,雨,風に頼るわけにも行かないし,海に構造物を設置する波力発電も効率が悪いし,寿命にも疑問がある。火山国としての地熱利用,および海洋国としての水素利用への転換が急務だと考える。