jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「ゴキブリコンバット」式感染拡大の決め手は、スプレッダーの炙り出しのみ

COVID-19感染確認者数は,2021/8/16だけで,全国14854人,東京で2962人だった。感染拡大が本当に止まらない。病床使用率ではなく,余裕の病床個数を示さなければ,なんにもならないと指摘してきた。50%まで来た,じゃああと半分は残っているじゃないか,ではなく,残りのベッド数が100人分しかない(重症病床),ということを伝えなければ,2万人の自宅待機者,自宅療養者が中等症から重症になったとして,こちらも入院先がない,ということが明確になるからだ。

 人流を止めるとか言われるが、多くの人が当事者意識がない。自分の周りに誰も感染者がいない、という低密度災害であることも、拍車を掛けている。筆者が1年前に提案した2週間のロックダウンをしていれば、「あ、政府は本気なんだ」ということを示せたし、その後のどのタイミングでも「いざとなればいつでもロックダウンするよ」という抑止力が働くので、緊急事態宣言での行動抑制ができたのだが、ロックダウンを一度もしなかったことで、何をやっても「結局、何もしない」と思われてなめられてしまっている。

 それでも2/3の人は、気をつけている。残りの1/3のうち、本当に気ままに動き回っている無症状感染者がいるのではないか、と思うようになった。いわゆるスプレッダーである。

 これまでは、短期間に多くの周囲の人に感染拡大をするスーパースプレッダーによるクラスターが問題だった。ところがおそらく現在の感染パターンは、1人のスプレッダーによって短時間接近した人に感染し、そこから同じ職場で長時間一緒にいる人たちに次々に感染する、という形に変わってきている。つまり、スーパースプレッダーでなくてもクラスター感染を引き起こすことができるということである。

 「ゴキブリコンバット」という殺虫剤がある。容器に仕込んだ毒入りの餌を食べたゴキブリが巣に帰り、そこで毒で死ぬ。周りの仲間はこの最初の個体の周りで毒の影響を受け(実際は排泄物を食べるらしい)死んでしまうというものである。最初の個体は、毒を食べてもすぐには死なず、巣で毒を広げてしまって一網打尽となる。まさに「無症状感染者によるクラスター」である。

 このパターンがもっと厄介なのは、最初の接触がおそらくほとんど無関係の人であることと、感染箇所が次々に別の無関係な場所で起きることである。

 自分の行動を考えても、その恐ろしさは分かる。電車に乗ったり、スーパーに買い物に行ったり、会社に行ったりする。現在、適切なソーシャルディスタンシングなどほとんど守られていない。自分がスプレッダーだとすると、電車の中で隣に座った人は誰か知らない。駅の窓口でモノの尋ねても、係の人はそれが誰か知らない。JR 渋谷駅の感染パターンはおそらくこれで、その後、職場で感染拡大してクラスターになったのではないか。誰も最初の感染に気がつかないし、濃厚接触もないということである。

 無症状感染者がコミュニティに入ることをチェックする方法はない。家の中でもマスクを着けたり、換気を万全にしたりしているという和田アキコさんのような強権発動ができればいいが、さすがに家庭では難しい。しかしこれが現在の不幸な家庭内クラスターの発生パターンと思われる。

 とにかく一度、一斉に人流を止め、全員に抗原検査を実施し、ワクチン接種者とともに「健康パスポート」を早急に発行して、「動いている人たちは無感染者」であることを保証する「無症状感染者炙り出し」作戦しかもう方法はない。