2022年末から2023年初にかけての冬は、寒いのか暖かいのか、よく分からない。年末は、新潟県を中心に大雪になった。線状降雪という言葉も初めて聞いた。日本海側の人にとっても、かなりの大雪だった。
そのころ、関東は晴天だった。寒気は山に遮られてそれほど寒くはなかった。
年末年始もそれほど厳しい冷え込みは感じなかったが、仕事始めの辺りから急に寒気が入り込み、北風も強くなって寒かった。ところが、北海道は例年になく暖かいという。
5年ほど前に、ユニクロが薄手のダウンジャケットやダウンベストを発売した。小さく丸られて持ち運びしやすく、スーツの下に着てもそれほど厚みを感じず、しかし結構暖かいという理由だろうか、瞬く間に流行が広がった。
今,街中を歩くと,カジュアルだけでなく,オフィシャルな恰好をしている人も,感覚的には半分ぐらいはダウンのコートを着ているように見える。
ダウンウエアの特徴として,キルティング加工がある。ダウンの位置を固定するために,仕切りを作るように縫い目を入れる。ユニクロのダウンジャケットは,これまでのダウンウエアの中でも最も細かく縫い目が入っていたように思う。これも流行った1つの理由のようだ。
筆者もダウンジャケットを1着持っているが,こちらにはキルティング加工がまったくない。おそらく中の羽毛は仕切りが入っており,羽根が移動することはない。ユニクロの薄型とは真逆にかなりボリュームがある。ユニクロがミシュランマン(正式にはビバンダム(Bibendum)というそうな)だとすると,筆者のジャケットはベイマックスかなと思う。
確かに,ダウンウエアは軽くて暖かいのだが,オフィシャルウエアとしてはどうだろうか。スーツに合わせるのは普通のビジネスコートの方がオフィシャルだと思われる。寒い中をわざわざ訪れたのだと相手にプレッシャーをかけるのは良くないと思うからである。訪問時に,コートは脱いで腕に掛けるのが礼儀なので,その際にあまりボリューミーだとおかしく見えるように思う。通勤やちょっとした移動の際に使うのはありだと思うので,街中で目立つのはオフィシャルではないと思いたい。
2022年末から,鳥インフルエンザの感染拡大が続いており,1000万羽ものニワトリがすでに殺処分されている。肉は食べられないまでも,せめて羽毛を低価格の「鶏毛ふとん」に利用できないものか,と思ったりする。感染による殺処分だけでなく,通常の処理でも,羽根は廃棄されているのではないだろうか。水鳥の羽毛に比べると保温力は劣るだろうが,何か利用方法があるのではないかと思う。