jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

また新しい段階に入った「生成AI」--Googleの新AI「Gemini」はおそらく「私はロボットではありません」認証をすり抜けるだろう

Googleの新AI「Gemini」が発表された。これまでのChatGPTが基本的に「言葉」を認識して答えを出していたのに対し,Geminiは画像を認識して推論する能力も持っているようである。

 さて,そこで筆者が想像するのが,「私はロボットではありません」認証がこの新AIによって破られるのではないか,という点である。

 ロボットではないことを証明するのに,たとえばカスレた文字を読ませたり,複数の画像の中に「煙突」のある画像を選ぶ,といったインタフェースが提供されている。これまでのコンピュータでは認識が不可能と言われた方法である。

 しかし,おそらくGeminiのような画像認識AIは,このいずれもクリアすると思われるのである。しかも,人間よりも速く。

 この認識方法でより複雑な理解をさせようとした場合,今度は人間の方が正確に選ぶことができなくなるだろう。

 さらに,パスワード解析にしても,まったくランダムに発生させたパスワードを使わない限り,破られてしまう可能性がある。人間が考えるパスワードは,結局何らかのルールのもとに作成している。アルファベットの一部を数字に置き換える,アルファベットを逆に配置する,大文字小文字を交互に入れる,特定の文章の単語の1文字目をつなぐ,など。1週間ぐらい,このパターンを研究すれば,AIがその手法にたどり着くのはそれほど難しくないだろう。いずれ,メールにウイルスが添付され,生成AIエンジンが勝手にインストールされれば,すべての情報が開示されてしまうようになるかもしれない。

 こうして,インターネットにつないでいるだけでも,脅威は迫ってくる。まして,AIを利用しようものなら,逆に人間の行動パターンを読まれてしまうかもしれない。MicrosoftがEdgeにChatGPTベースのCopirotを組み込んだように,GoogleChromeにGeminiを組み込んでくるだろう。それらをインストール,あるいはアップデートした段階で,いわば「ハッキングの準備は完了した」ということになるかもしれない。

 何しろgoogleはすでに,検索エンジンを使って人間の検索行動を吸い上げて分析し,これを営業目的に使っている。Appleも,Apple Watchを使って人間の心電図情報や睡眠情報などの健康情報を吸い上げ,イヤホンのAirPodを使ってさらに脳波情報まで入手しつつある。Amazonも,購入履歴をベースに一層の判断を加えるAIをすでに稼働させている。

 もはや個人情報流出どころの話ではなくなっているかもしれない。