筆者世代は、ファスナーのことをチャックと呼んでいた。ジーンズのファスナーはジッパーと呼ぶようである。いずれも同じもので、チャックは巾着からで日本の呼び方、ジッパーはジーンズの故郷アメリカでの呼び方だそうだ(https://www.ykk.co.jp/japanese/ykk/mame/fas_01.html)。ちなみに筆者の世代はジーンズのことを「ジーパン」と呼んでいた。今はデニムが普通かもしれない。
チャックという呼び方は、他にもある。「お口にチャック」と言えば「おしゃべりをやめましょう」とか「これは内緒ね」と可愛い表現になるだろう。「チャック開いてますよ」と言われれば、男性にとっては思わずズボンの前を確認してしまうだろう。そう、「社会の窓」という言い方も、もはや死語かもしれない。
さて今回のタイトルは、カバンのファスナーが開いている人をよく見かけることへの疑問である。
電車で通勤するようになって気になるのが,このファスナーが開いたままのカバンの存在である。当然のように,中が見えてしまう。別に見る必要もないが見えてしまうので見ると,定期券入れが入っていたり,メガネが入っていたり,財布が入っていたりする。目の前の人のカバンの中身が見えてしまうので,思わず大丈夫か,と思ってしまうのである。
トートバックも,上から中が丸見えである。これを肩に掛けたまま,読書に集中したり,スマホゲームに集中したりすると,やはり目の前にあるバッグの中身が気になってしまう。
少なくとも,スリはこういうカバンをまず狙うのではないかと思うのである。素人の筆者でも,手を伸ばせば気づかれずに抜くことができそうに思えるからである。
ほかにも最近は,スマホに長いストラップを付けてブラブラ持ち歩くのが流行っているし,またカバンの外に定期券入れを吊るしてブラブラさせている人も多い。どこかに引っかかって取れてしまう危険性もあるし,故意に引きちぎられてしまう危険性もあるのではないかと,老婆心ながら心配している。
隙(スキ)をわざわざ見せる必要はない。隙は犯罪を招く。バーチャルな世界に浸り過ぎて,リアルな世界で被害に遭わないように,もう少し現実に注意を払った方がいいのではないだろうか。