jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

クラファンへの不審--見返り,寄付金額の設定,その他

クラウド・ファンディングが流行りである。これまでの最高寄付額を集めたのが,国立科学博物館。標本の保管費用などで目標額が1億円だったところで9億円を集めた。

 さまざまな新しいアイディアの製品開発でも,たとえば500万円目標のところで7000万円が集まったといったニュースが結構報道される。

 一方で,ほんわかしたテーマ,たとえば◯◯な絵本を作りたい,といったケースでは,1ヶ月経過しても数万円ぐらいしか集まらないことがある。

 こども食堂の経営でクラウド・ファンディングを行うケースでも,300万円の目標に対して1000万円が集まるものもあれば,100万円の目標で3万円しか集まらずに終わったものもある。

 「目標額を超えた」を「ノルマを超えた」と読み替えれば,自民党のパーティー券での裏金づくりのことをが想起される。クラファンにおける目標額を超えた部分は,どうなるのだろうか。

 300万円のうち,実際のコストが100万円,返礼品が1個5万円として,20人分で100万円。残りの100万円が管理費,人件費,次の開発費に回るとする。1000万円集まったとして,半分の500万円は「儲け」となる。この儲けが,次の開発の資金となるのならいいのだが,単なるあぶく銭になってしまうような気がするのである。

 返礼品に対して適切な寄付金額が設定されているのかを考えると,製品系は標準価格もあるから設定しやすいが,こども食堂へのファンディングだと何を返礼にするのか,何を標準寄付額と設定するのか,難しいところである。それが,成功するか失敗するかの分かれ道になるのかもしれない。

 もちろん,独創的なアイディアを生み出す価値は評価すべきだろう。それで出た儲けを,少しでもほかに社会還元するような大きな気持ちを持ってほしい。

 特に,子供食堂や貧困世帯のサポートに回すような,流れがほしい。科博の数億円の寄付金額も,別の資金に流用するのではなく,国民のために有意義に使ってほしい。

 そういう意味でも,国の方向性を担う国会議員の金集めが自分の私腹を肥やすために使われていた現実が,情けない。