jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

男性の意識改革についての提言

本件は,「女性の意識改革についての提言」とペアで,同時公開している。

https://jeyseni.hatenablog.com/entry/2020/08/05/115753

 テレワーク継続中の身で一番楽しいのは,愛犬たちとの朝夕の散歩である。通常勤務だと土曜日しか散歩に連れて行ってやれないので,飼い主側がニコニコして平日のイヌの散歩を楽しんでいる。

 イヌの散歩の時間帯は,社会人はすでに都会に移動しており,生徒から幼児,母親世代とすれ違うことが多い。そして目立つのが,現役を退いた年寄りの男性と,不労所得で稼いでいる個人事業主の散歩である。

 若い人から年寄りまで,最近の日本人男性の体躯のデカさには驚かされる。腹が出ているのはともかく,腕から肩の辺りが盛り上がって,しかも上半身を動かさずにノシノシと歩いているので,まるでクマのようである。

 都心と違って田舎のせいもあるが,着ている服装もイケてない。おしゃれから程遠い。だいたいが襟の開いたポロシャツによれよれのスーツスラックス,そしてなぜか決まって野球帽,というのが定番である。

 姿,形,歩き方,そして表情。いずれを取っても絵にならないどころか,異様な印象を振り撒いており,近づきがたい。そのくせ,すれ違いざまにもよけようともしない。ソーシャルディスタンシングの意識のかけらもない。

 男は,子供のころから甘やかされて育っている。やんちゃをしても怒られない。ケンカをしたらかえって褒められたりする。増長の限りを尽くし,大人になっていく。集団行動に入っても,女の子をいじめる。保育園や幼稚園の先生が女の人なので,さらに図に乗る。

 小学生になって男の先生になると,途端に表面(おもてづら)のいい少年になる。弱い者いじめもし,女の子に対する態度もますます横柄になっていく。そして女子の嫌がることを積極的にいたずらするようになる。

 思春期を悶々と過ごしたあと,勉強という縛りを解き放たれた男は,大学生,社会人と進むか,途中で道を踏み外して悪の道に進んでしまう。まともに進んだ男も,結局は自己中心的,女性蔑視,そして誤った性意識のまま家庭を築いていく。理性がなければ,浮気,不倫,家庭内暴力(DV),ギャンブル,酒など,自己中心的な行動に進んでしまう。それが,男の宿命なのである。

 映画やドラマ,マンガの中では,そういう男性中心の世界が美化されてしまっている。最後は逮捕されるにしても,ヤクザやギャンブル,女性遍歴などがテーマになり,視聴者を惹き付け,間違った意識を植え付けていく。R18指定は大人としての常識があることを前提とした年齢制限だが,感化されない男はいない。

 マンガ,コミックはさらに表現がえげつない。もともと作家が空想の世界で描き出したストーリーは,文字だけの世界では読者に想像を掻き立てるだけだが,画像ではストレートに視覚から影響を与える。これが写真になり,ビデオになり,さらにはテレビ局が「実写化」と称したドラマ仕立てにしてしまう。男優はより過激になり,女優は身の危険をも感じることがあるのではないかと想像したりする。

 スポーツの世界も同様である。小さいころから,「大人になったら,プロ野球選手になりたい」「サッカーJリーグに出る」などの“夢”を持ち,周囲もそれを応援する。日本で活躍できるのは,それぞれ100人ぐらいである。厳しい世界でもある。お金の保証もない。そのくせ,ケガの危険性は何倍も高い。金があるから改造手術を受けたりする。見ているだけでも悲惨な人生に見える。スポーツの世界が厄介なのは,一般常識の世界とかけ離れて生活することである。勉強をしないでも済むといった誤った意識を持つことも多い。

 ということで,総合的に男性の価値観は,金と女しかない。目標に向けて遮二無二行動する姿は,よく言えば清々しいし,悪く言えば愚かである。自己中心的である。

 しかし,男から目標を取ってしまうと,ただの酒飲みになり,社会の厄介者になってしまう。適切な目標を与えてやる気を出させ,適切な報酬を与えて満足を与え,余裕のある人生を送らせてやると,男は優しい人間になる。

 戦後の高度成長期,ガムシャラに働いてきた日本人が,中流の生活ができるようになったところで,経済が失速した。夢も金もなくなり,生活にも気持ちにも余裕がなくなった男が,今の日本には蔓延している。

 今の男性に,目標をもっと持たせてやりたいと思う。経済が滞っている中に起きた新型コロナウイルス禍である。ますます方向性が見えなくなっている。上や前ばかり見てきた男性にとって,今さら後ろを見る勇気が持てない。

 夢というより「生きがい」が大事なんだろうと思う。筆者のように陰でコソコソ文句を言っているようではダメだろうなと思う。行動に出ることが必要だと思う。

 マスクがない時期に,手作りマスクを提案した多くは女性だった。実際に手作りして施設や学校に寄付したのも,女子高校生だったりする。最近では自宅の3Dプリンターでフェイスシールドの枠をつくり,医療関係者に寄付した女子校生のニュースも出ていた。行動に移すのは,女性が積極的なのを感じた。

 災害復興ボランティアとして,多くの若者が参加している。力仕事は男性がすべき範囲なのだが,女性の献身的なボランティアと見比べると,男性ボランティアの一途さが伝わって来ない。どこかになんらかの下心があるような気がする。

 まずは,道を歩く姿から改革して行こう。ヒゲを剃り,髪を整え,姿勢を正して,爽やかな服装で颯爽と歩く。若者だけでなく,年寄りにもこれをしてもらいたい。そして,女性とすれ違ってもジロジロ見ない。正直,イヤラシイ視線を送る男性のいかに多いことか。それを支えるのが,理性である。男性からも女性からも尊敬の眼差しを向けられるような格好で歩く。結果は自ずと付いてくるはずだ。

 「女性の意識改革についての提言」でも書いているが,IT,AIなどの技術進歩によって,21世紀になって人類史上始めて女性だけの世界を作ることができるようになったと思っている。もたもたしていたら,本当にそういう世界ができるかもしれない。男性中心の世界は,終わりを告げる可能性があることを認識した方がいい。