jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

マイナンバーカードを銀行で発行するという案

マイナンバーカードの発行枚数が,全人口の26%になったという。制度が始まって9年。これほどうまく行っていない仕組みも珍しいのではないだろうか。年金制度での大失策が,政府の施策に対する不信感につながっているのだろう。筆者もマイナンバー制度開始当初から,カード発行はしばらく見送っていた。とにかく,「マイナンバー」と「マイナンバーカード」が別のものだ,という点を素直に理解できないところがまず不信感を抱かせた。

 発行されたマイナンバーカードは正直言って,格好が良くない。色も中途半端だし,顔写真は小さくそして画質は非常に悪い。記載してあるマイナンバーがすぐに見えないようにという目的でマスクのついたビニール袋が付属するのだが,これがすぐに破れてしまう。不思議なデザインである。10年も同じ顔写真を表示するなら,何かほかの方法もあったのではないかと思う。おそらく擦れて消えてしまうのではないかと思う。

 さて,文句ばっかり言っても仕方がないので,とにかく全員がマイナンバーカードを持つようになるための一つの方法を提案したいと思う。それはマイナンバーカードと銀行口座を紐付けて取引銀行でカードを発行することである。

 マイナンバーカードの発行を申請する際,個人情報と写真データの受付をまず市町村の役所に電子申請する。これはまずQRコードスマートフォンで読み取って,スマホで写真を撮って,役所に送ることで,登録完了となる。ここは「10分でできます」というぐらいに簡単である。しかしこの後,役所が受付完了のメールを送ってくるのに1ヶ月,役所に受け取りに行く日の予約に2週間,役所での受け取り手続きに30分+暗証番号+暗証コードの登録,という面倒な手続きが待っている。

 そこで,マイナンバーカードの発行申請手続き時に,自分の取引銀行の口座情報も入れるようにする方法を提案するものである。役所は,受け付けたデータをそのまま取引銀行に転送する。もともと,QRコードマイナンバーと個人情報を紐付けて申請受付しているので,ここで役所の情報との齟齬は起きない。情報を受け取った銀行は,マイナンバーカードの原カードに写真データをプリントして準備完了。後は口座情報との整合性を銀行側が確認し,窓口で個人確認し,暗証番号,暗証コードを登録して手渡して終わりである。

 カード発行,個人認証,パスワード管理は,銀行の基本業務である。そこで個人情報の齟齬や漏洩があれば,銀行にとっても痛手となるので,確実に進められる,というわけである。

 何でもかんでも自分でやろうとするのが役所の悪いところである。どうせそれを民間企業に丸投げして失敗した例が多数あるではないか。それも実績のないソフト会社中国企業に丸投げしたり,天下り先企業との癒着で業務委託したり,不透明なことばかりしている。ならば,管理する,責任を分担する,その代わりにマイナンバーの利用拡大のアイディアもシェアする,という意味で,銀行はベストパートナーではないだろうか。