jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

デジタルサイネージでの動画広告を禁止してほしい--ソーシャルディスタンスがほしい

液晶パネルによる80型程度のデジタルサイネージが当たり前のように都会の街中に広まっている。LEDパネルによる500型クラスのビル外壁のディスプレイも画像が非常に緻密になり,街角の表情の1つとなっている。

 大型液晶パネルのデジタルサイネージは,通り道の柱の周りや,駅のホームドアの内側,壁面などに多く使われるようになった。当初は,紙のポスターの代替需要で,固定イメージを切り替えて表示する使い方と思われていた。しかし現在のデジタルサイネージは,圧倒的に動画が多い。

 ビルを見上げなければ見えない大型ビジョンや,トレインチャンネルのような25型程度の液晶パネルだと,それほど気にならないし,テレビの親戚程度に思えるのだが,通路の途中にあるデジタルサイネージは,インパクトが強い。その上に,最近は動画で広告を安易に流すケースが増えている。

 インターネット上の情報においても,やはり動画の情報量は圧倒的に膨大である。ところが,通路にあるサイネージは,ディスプレイと人の間の距離が1m以内になる。すれ違うときは30cm以内でぶつかりそうにもなる。映っている映像は等身大で動くと,さらに圧迫感がある。このディスプレイとの距離にも「ソーシャルディスタンス」がほしい,と思ったのである。

 増えてきた電車のホームドア。東京メトロには,このホームドアにデジタルサイネージが埋め込まれたタイプが多く使われている。ホームドアの左右にディスプレイがあるが,電車を待っている間は足元で画像が動き,落ち着かない。映される顔も大きいし,文字も大きすぎる。

 動画を楽しむテレビでも,昔は数メートル離れることが必要と言われた。近視になるからという理由と,テレビ(当時はブラウン管)から出る電磁波が健康に良くないと言われた。ブラウン管テレビがほぼ消滅した現在ではその真偽のほどはわからなくなっているが,画素数が大幅に増えた液晶テレビでは,没入感を得るために1mぐらいの距離で視聴することも推奨されている。筆者は昔からの癖で,離れて視聴している。

 動画を映すのは,ビルの上のサイネージか,トレインチャンネルのような小型ディスプレイに限れば,数メートル以上離れることができる。しかし,ホームドアや通路にあるサイネージではソーシャルディスタンスが取れない。動画では情報量が多すぎる。静止画の切り替えによるサイネージに限ってほしい,というのが,古い人間のお願いである。しかし,歩きながらスマホでゲームをできる若い人は,不都合を何とも感じないのかもしれない。