jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

バイト・テロ,食べ物テロは,豊かすぎる日本の悲しい物理的・精神的ギャップ

飲食店におけるアルバイト中に,不潔な行動を取るバイト・テロが数年前に相次いだ。出汁を取る大鍋の中に入って水浴びしたり,レンジや冷蔵庫の中に入り込んだりし,その動画をYoutubeにアップするという手口だった。

 一方ここ1年は,飲食店に入った客が,いったん手にした寿司をレーンに戻したり,醤油差しを舐めたりといった食べ物テロ行為が続いた。ラーメン店でも,食べかけのラーメンにコショウを大量に入れて残したり,楊枝を100本も入れて残したりといった行為が行われた。

 筆者は,決して豊かとは言えない家に生まれたが,ちょうど高度成長期に差し掛かって衣食住,家電などもどんどん良くなっていった。筆者にとっては,ある線以上の贅沢な食事は受け付けなくなった。筆者は,素材の味を活かしたシンプルな味付けが好きである。肉であれば焼いて塩コショウで味付けするだけで十分なのだが,やれ○○ソースだの○○トッピングだの,どんどん複雑になり,本来の味がわからなくなってきた。

 しかし,今の若い人にとっては,生まれたときから贅沢な味に慣らされてしまっている。料理に対する敬意もなく,料理を残すことなど,なんとも思わない人が増えている。YoutubeInstagramには,料理の写真を撮ってアップロードした後,料理を残したり廃棄しても平気だというのである。

 今回の食べ物テロは,自分さえ良ければ他人が嫌な思いをしても平気だという人である。食べ物に対する敬意もないし,他人に対する思いやりもない。

 かつて,食べ物テロは貧しい外国人による嫌がらせだった。今は日本人による嫌がらせである。ということは,その日本人は心が貧しくなっているからだと言えるだろう。

 物質的に豊かになるのと反比例して心が貧しくなっているように見える。