jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

アメリカや中国の土地を日本が買う--日本のゴミ対策としての提案

福島第一原発の処理水の放出が始まる。問題は、処理水が今のところ「終息」することがないことである。つまり、原発がある限り、永遠に冷却を続け、その処理水を流し続けなければならないことである。廃炉にまだ50年もかかる。元を絶っても周辺の汚染はなくならない。

     人間性の作り出したモノは、便利なのだが、結局はすべてゴミになるようである。プラスチックを筆頭に、困ったものである。

    プラスチックも放射線汚染コンクリートも同じように、製造時は純度の高い材料を用意し、これを混ぜ合わせたりラミネートしたりして、目的の材料を大量に生産できる。しかし、いったん混ざったりくっついたりしたものや、異なる材料を組み合わせた場合、これらを分解したり、元の材料に分別したりすることは、極めて困難になる。同じ素材として再利用できるのは、金属、ガラス、シリコン(半導体素材)ぐらいであり、それでも不純物がかなり混じるため使用グレードを落とさざるを得なくなる。

    では、プラスチックやコンクリートはどうすればいいかと言えば、燃やすか埋めるかしかないということになる。

    国土の狭い日本では、世界に誇れる高度な焼却技術があるが、それでも限界がある。また、焼却のエネルギーはある程度回収できるが、CO2をまた撒き散らすことになる。

    あとは、とりあえず、次の技術が出て来るまで凌ぐ方法を取らざるを得ない。

    かつて、廃棄物はロケットで打ち上げて太陽にロケットごと捨てるなどという話もなかった訳ではないが非現実的である。

    あとは、「①人が住まない場所に移動させる」か「②地中に深く埋める」しか方法がない。あるいは「③完璧にゴミだけで土地を作る」しかない。

    この3つの中で最も現実的なのは①である。日本は、土地がないので②しか方法がないが、とにかくコストがかかるし、地震国での安全性にも問題がある。かといって③の埋め立て方式は、失敗を繰り返してきた。ただゴミを重ねるだけの安易な方法を取ってきたからである。

    そこで考えられるのが、広大な国土を持つ他国の土地に、日本のゴミを捨てさせてもらうことである。何をバカな、と自分でも思う。そんな寛容な国があるだろうか。

    候補としては、アメリカ、中国、ロシアの3ヵ国しかない。しかし、同盟国であるはずのアメリカでさえ、このリクエストにはタダでは応じないだろう。まして、中国やロシアはあり得ない。

    筆者は,ここはアメリカと交渉すべきだと考えるのである。よほどの条件,たとえば日本にも軍事力を持たせることと引き換えぐらいでないと,交渉は成立しないだろう。それぐらいの覚悟は必要だ,ということである。

 逆に,中国と交渉することもありうる。すでに,アジア地域でのリーダーは中国に移っている。日本が中国に従うことも選択肢としてありうる。

 ロシアが,ウクライナ侵攻で冷静さを失っている今,淡々と世界戦略を練っているのが中国である。中国は,中国共産党を中心とする権威主義国家だが,自由主義国家の一面も持っている。一方で日本は,自由民主党を中心とする権威主義国家である。コラボできる関係にある。アメリカよりも距離的に近いというメリットもある。

 当然,単に処理業者が施設を建設すれば,地域との軋轢は高まる。そこを,権威主義政党が具体的に動けば,決定速度は速く,実効性のある政策が動き出す。とにかく1秒でも早く事業をスタートさせるには,必要な措置である。

 穴を掘るなどの大規模事業は,その土地を国が買わないと成立しない。アメリカや中国が,日本がその場所を開拓し,ゴミ施設を稼働させることが条件である。

 筆者が言いたいのは,もはやそれほど追い込まれている状況である,ということである。もはや一刻の猶予もないのである。