jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

裸の王様・日本は,外国にモノを売って経済で立つしかない--仕事の男女平等は大いに結構だが,これでは日本の家庭がなくなる危機に

日本は「裸の王様」である。第二次世界大戦での敗戦の後,軍事技術をすべて民間転用に集中したことにより,世界第2位の経済大国にのし上がったが,自分を守る技術も人材もすべて捨てた。経済の著しい成長は,世界に稀な終身雇用制で企業規模を拡大し,全方位戦略を打つことができたからである。そこには,体育会系のモーレツ社員がいて,昼夜を問わず仕事に集中してきたからだと考える。

 そのモーレツぶりを銃後の守りで女性社員が細かい業務をサポートし,家では家族の面倒を一手に引き受けてサポートしたからこそ,成り立った経済成長だと分析する。

 21世紀に入って,時代はすっかり変わった。男女雇用機会均等も大いに結構である。しかし,先に書いたように日本は「裸の王様」で,現在に至っても身を守る方法をまったく持ち合わせていない。自衛力を倍増しようが,敵地攻撃能力を持とうが,それを運用する人材がいないし,それを育てるプログラムもない。撃たれたら撃たれっぱなしになるのは目に見えている。

 ここに来てさらに,男性の育児休暇の推進が進められ,企業には社員が休暇取得をすることを義務づけようとしている。筆者の個人的なステレオタイプな考えだが,これでは日本の経済力は下がり,しかも人口減少も加速し,そして国が消滅する危機を迎えると考えてしまうのである。

 経済の原動力を作り上げるのは,男性であろうと女性であろうと構わない。女性社長でバリバリと事業拡大されているたとえばアパホテル社長の元谷芙美子氏はすごいと思う。自らを広告塔として前面に出てくる営業力も強烈である。日本の女性で,彼女のような事業家がどんどん出てもおかしくないと思っている。

 ただ,彼女も純粋な創業社長ではない。父親から事業を引き継ぎ,これを彼女のセンスで拡大していった。創業社長で日本規模,あるいは世界規模の事業を発展・拡大した事業家としての女性は,世界中を探しても残念ながら思い当たらない。経済を支え,人材を集めて育てて養い,その人材のアイディアも使いながら事業展開をするためのカリスマ性・リーダーシップ,そして初期の泥沼のような時期から這い上がるだけの「夢」「ロマン」「やんちゃ」を持っているのは,男性の性分のようなものだからではないかと考える。

 男性は,トップを目指す。人を踏み越えてでも先頭に立ち,そして周囲を巻き込んで大きなことをやらかす性分である。経済活動もその1つだし,残念ながら「戦争」を引き起こすのも男である。1ヵ所にとどまったり,同じことを繰り返したりすることができず,常に新しいモノに興味を移していく。ヒト以外の動物でも基本的に同じである。とにかく,独占欲が強く,そのためには手段を選ばないのがオスの性分だと思う。

 その目的を達成するためには,なりふり構わない。他人の目など気にしない。どう見られていようが,自分の考え,行動を押し通す。これも男の性分である。犯罪と言われながらも自分の主張を通そうとするドナルド・トランプ氏や,地球だけでは物足りずに宇宙,果ては火星にまで手を出そうとしているイーロン・マスク氏など,筆者の言うところの常識では考えられない行動を取っても,それでも支持者がいる,というのが,カリスマ性だろう。宗教の中心人物もほぼすべてが男である。それは自分を世界の中心に持っていくために周囲を引きずり込む力を持っているからである。

 筆者も,育児には極力協力したつもりだが,教育に関しては妻任せだった。単純に「やりたいことをさせてやる」サポートをすることが父親の役目だと思っているし,そのために正面から向かい合って相談にも乗り,そして可能な限りの金銭的なサポートもしてきた。専門課程に進学することも,私学に行くことも,承認し,厳しいながらも学費を収めてきた。本来ならアルバイトはさせたくない派なのだが,それも人生経験だろうと許してきた。最終的に選んだ仕事がそれぞれに合っているかどうかはまだ判断できないが,引く続き応援していければと思っている。この背景には,妻が専業主婦として家族を支えてくれたことが大きいと思っている。その分,筆者は仕事に集中できたと思っているからである。

 21世紀に入って日本の経済が破綻し,日本経済を支えてきたモノづくり産業がほぼ壊滅した。日本が外貨を稼いでいた家電製品,自動車,半導体などはほぼ潰れ,これらの産業を引き受けた中国が一気に世界第2位の経済大国にのし上がった。習近平というカリスマ+闇の権力者が,安い労働力を武器に国を動かしたからと考える。

 日本と中国が異なるのは,主義の違いによる統一力の差である。日本が軍事産業を捨てて外貨獲得産業に集中して「自転車創業」で経済大国を作ったのに対し,中国は外貨獲得に加えて国内の巨大な市場と人材,そして食糧や原材料を武器に,国に価値を溜め込んで外交の武器に使っていることである。つまり,現在中国が直面している経済成長の鈍化がさらに進んだとしても,食糧,希少金属太陽電池パネルなどを人質として世界経済を揺さぶると同時に,アメリカをも凌駕しかねないほどの軍事力を身に着けているため,底力が強いのである。原材料もエネルギーも食糧もない日本とは大違いなのである。

 日本らしいリーダーシップのある女性リーダーが登場することは望ましいと考える。それは別に不可能ではない。実際,イギリスでは故エリザベス女王のリーダーシップの下で,サッチャー首相が国を率いたし,ドイツもメルケル首相が大活躍した。オーストラリア,ニュージーランド,そして北欧でも女性の首相が国を率いてきた。しかし,他国にまで手を出そうとするリーダーは,プーチンキム・ジョンウン,そして習近平といった男性リーダーである。これらのある意味で「やんちゃ」な男性リーダーに対抗できるカリスマ性のある女性リーダーは,現在は世界中探しても不在で,唯一メルケル前ドイツ首相がプーチン大統領とのネットワークがあることが期待されている程度である。

 日本が今,何をすべきだろうか。素材もない,エネルギーもない,そんな日本が生き残る唯一の道は,海外への輸出による外貨獲得である。土地がない分,素材を輸入して加工して付加価値を上げて輸出するという基本的なパターンは変わらない。かつて石油を輸入し,工業製品に変えて輸出していた構図を,筆者が現在考えているのは,「水素を輸入し,これをe-fuelに変えて輸出する」というビジネスモデルである(途上国が水素を作り、先進国がe-fuelにして還元--日本が世界のリーダーに返り咲く最後のチャンス - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2023/7/24)。

 はっきり言って,このビジネスモデルを実現するには,強力なリーダーシップと,「このモデルが地球を救うのだ」という強い夢を持てる強力なリーダーが必要だと考える。一種のプラント産業だが,それを作り上げるのに短期間に膨大な人力が必要になってくる。これを「ロマン」と感じて汗水を流してくれる人材を集めたい。そこにはなりふり構わず突き進む姿を描けない限り,実現はできない。そこに戦後の経済復興から経済成長のパターンを当てはめなければ実現できないと,筆者は考えるのである。

 時代に逆行するようだが,もう一度モーレツ社員の時代にならなければ日本は崩壊すると筆者は考える。成功体験を夢見ている,とも言われるかもしれない。しかし,男性が家庭に入り,女性が社会に出て,平和に国を維持するには,今の1億人は多すぎる。北欧1国当たりの500万人ぐらいまで減らし,国内だけで需給バランスが取れるような規模まで縮小しなければならない。一方で,国を守るための軍事力は強化し,これを運用する人材の育成も欠かせない。

 平和ボケしている日本が,この状況に戻るのは並大抵ではないし,おそらく無理だろう。小手先の少子化対策やまったく合理性のないデジタル化推進で国民のご機嫌取りをしたのが返って仇になっているような政府,そしてそんな失政を追求するだけで何の施策も打ち出せない野党,そして管理が面倒だからといって制度を簡略化して再び感染拡大を招いている新型コロナ政策を闇で動かす官僚制度などもダメである。

 いよいよ,プーチン核兵器を持ち出す事態が迫っている。もう一度,メルケル前ドイツ首相に交渉に当たってもらいたい。唯一,世界に残されたカリスマ女性リーダーとして,プーチンをある意味で女性の視点で諭してもらいたい。筆者は,その女性としての存在が世界を納得させるものと信じている。あとは,日本の上皇さま,上皇后さまが最後のルール破りをして政治に口出してプーチンをなだめるしかないのだが,これも無理な話である。正直,このブログが核戦争に巻き込まれて終わってしまわないことを願いたい。