jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

家庭用の固定型ソーラーと蓄電池システムは災害時に役立つのか検討--災害時に壊れる,持ち出せない,しかも屋根を重くし,風にも雨にも弱い可能性

筆者宅に2台目のポータブルバッテリーが届いて半月が経った。既存の太陽電池パネルとの接続がまだうまく行っていなくて,単にAC電源で満充電状態にしたままになっている。電子レンジとか小型冷蔵庫とか,そういう大電力が必要な機器がつなげるかどうかのテストまでまだ行っていない。同じサイズのコネクタなのだが,中央のピンの太さや長さがさまざまあったり,電圧,電流,極性などが,メーカーによってどうも異なるようである。機能のマッチングは大事だが,それにしてもまだ納得できていない部分はある。

 さてこの2台目のポータブルバッテリーだが,重さが約17kgある。たとえば,スーパーで売っているお米なら,2kgとか5kgの袋である。大きい方の5kg袋でも,カートに乗せるのにちょっと気合が必要だ。それが3袋を同時にカートに移すと考えると,その重さ具合が分かるかもしれない。がっしりした持ち手は付いているものの,普通にヒョイッと持てる重さではない。階段を持って降りるときなど,手すりにつかまりながらでないとバランスを崩しそうになる。なかなか置き場に困ったバッテリーである。

 容量は1500Whである。もう1台のポータブルバッテリーの3倍ある。結局,容量の大きさは中のセルの数に比例し,本体の重さにほぼ比例することになる。ただ,本当の緊急時に,このバッテリーをクルマに移したり,避難所に持ち込んだりするのには,ギリギリの重さだと思われる。

 一般家庭用の屋根に固定する太陽電池パネルと蓄電池システムは,,容量が5000Whぐらいである。通常は,太陽電池パネルで昼間毎日発電した電力を貯め,夜の電力として使う,という使い方で,満充電なら停電でも3日ぐらいは普通の生活ができると思われる。あとは売電に使って電気代を節約できる可能性はある。

 しかし,もしこの2024/1/1の能登半島地震のような建物に激しい損壊が起きるような地震が起きた場合,屋根の太陽電池パネルも,大型蓄電池も使えなくなるのではないだろうか。停電対応の想定は,あくまでも地域停電であって,自宅の損傷がまったくないことが前提だと思うのである。

 ならば,持ち運びができるポータブルバッテリーと,ポータブル太陽電池パネルの組み合わせの方が,甚大な災害時でも機器への損傷はほとんどなく,避難生活も含めてより役立ってくれるような気がするのである。

 結局,一般家庭用太陽電池・蓄電池システムは,大型災害時までは想定されていない,ということではないだろうか。パネルで作られた電力を一般電力網に戻すことで,キャッシュバックされるのがウマミなのだろう。実際,筆者が太陽電池パネルを屋根に設置したくない理由は,太陽電池パネルが重いために屋根に負担がかかること,屋根への固定のために屋根に損傷が加わること,そしてパネル自身が雨や風に弱く,さらに風雨が屋根材にもダメージを与える可能性があるという理由である。竜巻クラスの大風が吹いたら,パネルも屋根も吹き飛び,近所に迷惑をかけることになるように想像してしまうのである。

 ポータブルバッテリーで,夜間照明を10WのLEDでまかなえば120時間は確保できる。昼間は蓄電中心で,夜間に照明中心に電力を利用すればいい。

 なかなかまだ実験はうまく進んでいない。とりあえず,ポータブル=移動可能=災害時に最も役立つ,という論点でまとめてみた。