jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

停電1ヶ月はやはりキツイが,電力会社の努力には感謝--能登半島地震

2024/1/1に起きた能登半島地震で,半島の道路の寸断,電気,ガス,水道の寸断が続いている中で,1/31に9割が復旧という発表があった。漏電の危険性がないように工事を進める作業は,寒い季節に大変だったと思う。電力会社の努力には頭が下がる。一種の使命感と誇りを持って作業されたと思う。ありがたいことである。全国の電力会社からも1000人規模で応援が入ったようである。

 2019年の台風19号では,千葉県房総半島で大規模な停電が起き,こちらは復旧に3ヶ月もかかった。一方,1995年の阪神淡路大震災では,神戸市のインフラの復旧は,電気[7日間],ガス[85日間],水道[91日間],下水道[135日間]というデータが残っている。地形,供給ルートなどにより,その難易度は大幅に変わってくるようである。

 筆者が実際に見た範囲では,阪神淡路大震災の東半分でも古い家屋の完全倒壊やアパートの1階が潰れるケース,マンションが傾くケースなどを目の当たりにしている。国道を越える横断陸橋の太い鉄筋コンクリート製の橋脚が押しつぶされて30cmほどズレながら何とか陸橋を支えている現場も見た。しかし,ざっと見た範囲で電柱が倒れている状況はほとんど見かけなかった。もちろん,震源に近い西半分では,火災の発生もあり,被害状況はさらに酷いが,それでも電柱はほぼ被害を免れていたように思う。

 千葉県の台風による被害では3000本もの電柱が風で倒れたことが,電気の復旧に時間を要した理由の1つだった。能登半島地震では,液状化によって土地全体が平面を保てないような動きをしたために,電柱が倒れたり傾いたりした。これが電気の復旧に時間がかかった理由だと思われる。

 冬場の天候が安定しない日本海側では,太陽電池パネルとポータブルバッテリーという非常手段には限界があるかもしれない。EV車から電力を取る実験も以前紹介されていたが,そもそも現地まで行くことができなかった。やはり頼りになるのはガソリン式の小型発電機ということになるのかもしれない。避難所単位で基本的な装備は準備していただくしかないと思われる。

 水道の復旧は3月いっぱいまでかかるようである。まだまだ時間がかかる。電気が戻った分,頑張れるかもしれないが,土地を離れて避難療養することも考える段階かもしれない。