jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

Boston Dynamicsのロボットの歩き方を見て,自分の関節の自由度アップやすべての筋肉の利用の必要性を感じる

アメリカのロボット企業Boston Dynamics社の二足歩行ロボットや四足歩行ロボットの動きの滑らかさに感心している。人型ロボットはまさに人間が中に入っているかのような動きをする。油圧で駆動しているのだという。

  一方、四足ロボットはまるで犬のような動きをする。バランスを取るためか、足踏みする動作が、かなりシュールである。

 二足ロボットが発表されたのは2013年,四足ロボットは2020年である。その後,2024年4月20日には,これまでの油圧式から電動式に変更した二足ロボットを発表している(油圧から電動へ、Boston Dynamicsが「Atlas」で描く次世代ロボット像 - BRIDGE(ブリッジ)テクノロジー&スタートアップ情報 (thebridge.jp))。

 当時,ロボット全体の動きのバランスの方ばかり気になっていて,すごいな,という感想しか浮かばなかった。日本の二足歩行ロボットを,初代の早稲田大学モデルからホンダのASIMOソニーのダンシングロボットまで見てきた筆者だが,まったくお話にならないレベルの制御性能の高さに驚かされている。

 特に,悪路走破能力の高さは驚きである。階段はもちろん,不安定な足場であってもその場でバランスを取って立ち続ける。転んでもすぐに立ち上がる。

 この悪路走破能力は,1つは災害現場での利用が想定できるが,もう1つは荒れ地での利用,特に戦場での利用が想定される。実際,犬のような四足ロボットは,偵察用,監視用として一部の国では軍事目的に使われているという。視覚も持っているから,武器を持たせればそのまま無人のロボット兵器になる。

 実物を見たわけではないが,映像で見ると各関節の自由度が非常に高い。たとえば片膝を見ても,前後方向だけでなく左右方向,しかもそれが膝に対してスネもモモも自由度を持たせて制御しているので,ほぼグルグル回るような自由度を持っているようである。同じように,股関節も,足首も,多くの自由度を持たせている。

 東側諸国の軍隊の行進の映像を見ると,脚をほぼ一直線に振り出し,振り下ろして一糸乱れずに行進している様子が映されている。まるで,股関節も膝も足首も単に1軸のみの動きをしているだけのように見える。しかし,実際のヒトの関節の自由度は,2軸✕2軸といった複雑な自由度を持っている。

 ところが,筆者の記憶では子供の頃からの行進練習では,股関節,膝,足首とほぼ一直線に動かして,まっすぐに歩いていたように思うのである。前期高齢者になった現在も,たとえば靴を踏み出す角度はほぼ一定なように思う。実際,平らな道,舗装された道だと,この歩き方は最も少ない筋肉の動きで最も合理的な筋力で歩くことができるように思う。

 しかし,少しでも道が傾斜していたり,凸凹があったり,さらに舗装ではなく軟らかい地面を歩くときには,足首が傾くのに気づく。この力を支えるためには,左右方向の自由度を支える筋肉を働かせなければならない。

 筆者の場合,左脚が少しマヒしていたことをこのブログでは何度か書いてきた(脚の内側,膝の裏側,足裏の拇指球への意識--1歩1歩を大切に調整中 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2024/2/24)。そして,ストレッチやマッサージ,歩き方の工夫などで少しずつ感覚が戻ってきていることを報告してきた。

 特にここのところ,膝のすぐ上や下の筋肉,モモの内側で股関節のすぐ近くの筋肉,そして足首の外側の筋肉に感覚が戻ってきた。少し速歩すると筋肉が痛むので,ほどほどに歩いているので,一進一退を繰り返しているが,確実に感覚は戻ってきていると思う。そしてその様子をイメージすると,Boston Dynamicsの二足ロボットに行き着くのである。自分の脚の中でも,そんな筋肉が働いているのだと実感できるからである。

 一方,犬型の四足ロボットは,細かく足踏みをしてバランスを取っている。こちらは,膝,足首はいずれも単純な1軸,股関節は2軸の柔軟な動きをしているようである。4脚ある分,制御をうまく振り分けているようである。ただ,そのチョコチョコした動きが生きた犬そっくりなのである。首がない分,かなりシュールな印象を与えるが,そこにカメラを載せるか,背中に荷物を載せるか,はたまた武器を載せるかなどの応用範囲の広さを実現している。

 電動の二足ロボットが実現したが,こちらは逆に頭の輪郭にライトを埋め込んだり,腰や膝が360度回るなど,人間らしくない自由度まで持たせてしまったので,かえってヒトらしくなくなった。この設計コンセプトの変更は,どういう意味があるのだろうか。油圧式に比べて量産性を優先したのだろうか。逆に筆者のトレーニングのモデルとしては役に立たなくなってしまったのが残念である。