jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

火災に対して弱くなっていないか--消防車30台で2時間類焼,結果は全焼とは腑に落ちない

2024年は,1/1の能登半島地震と1/2の羽田空港での航空機衝突という,2つの大きな火災の映像で幕を開けた。

 輪島朝市通りの火事は,地震による断水と,津波による海底隆起の影響で消防のための水を供給できず,あっというまに街全体が火の海になってしまった。

 一方,羽田空港で火災を起こした日本航空エアバスA350が,機内の火災からやがて機体の上半分に類焼し,ついには機体全体が燃えてしまった。日本が先進開発したカーボンファイバー強化の機体だったことが,火災を大きくしたのではないかという観測もある。

 火事・山火事に「破壊消火」。江戸時代に学ぶ - jeyseni's diary (hatenablog.com) (2021/8/11)と書いた。とにかくまず,燃えるものを壊してでもいいから少しでも多く取り除くことで,全焼を防ぎ,また燃えるものが減る分,消火もしやすくなり,かつ短時間で消火ができる,という理屈である。このときも書いたが,消防車が20台も30台も集まって放水しても,ほとんどの火事が2時間経ってようやく鎮火でき,全焼してしまうのを何とかならないのか,という思いだった。

 能登半島地震の場合は,地震でまず家屋が倒壊し,そこに取り残された人がいるので,破壊消火は簡単ではない。しかし,水がダメなら防火帯を作ることは難しかっただろうか。江戸時代のように簡単に取り崩せる家は現在はほとんどないから,難しいのかもしれない。

 しかし,それにしても消防車による一斉放水でもいったん燃え始めた火事に対してはほとんど«焼け石に水»状態である。消火活動が家財に対して及ぼす被害は,薬剤消火の場合はダメージが大きいが,水による消火でも高圧水を掛けられればほとんど原形を留めることはできないほどダメージは大きい。それでも結局焼け落ちるまで燃えてしまうのはなぜなのだろうか。

 ならば,次の手として2つの方法を提案したい。

 1つは,スライムのような粘性のある液体を吹きかけることで,連続的に温度を下げ,鎮火に導く消火法はどうかという提案である。

 2番めは,防火シートで空気を遮断し,酸素供給を断って自然鎮火させる方法である。ただしこれは,中に被災者がいないこと,完全に覆えるだけのシートが用意できること,そして完全密封できること,というような難題が山積する。

 あとは,高温環境でも耐えられるロボットの導入だろうか。

 とにかく,燃えてしまっては,火災後にいくら調査しても限度がある。燃える前に取り除き,短時間で消火する,という作戦が必要なのではないかと素人的には考えてしまうのである。