jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

火災用ドローンで火災の中でまず生存者発見を

火事・山火事に「破壊消火」。江戸時代に学ぶ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/8/11 と書いた。初期消火のタイミングを逃したら,数十台の消防車が寄ってたかって放水しても鎮火まで1時間から2時間かかり,出火元はほぼ全焼,というパターンがほとんどなので,どうせ復旧できない全焼になるのなら,住人の救出後に重機で速やかに解体して集中的に消火した方が時間的にも類焼防止のためにも有効ではないか,という発想である。山火事も同様である。

 もしこの方法が採用されるとして,1つ問題があるのは「住人の救出後」という点である。外に逃げて救出を求める住人を助けるのは優先だが,中に取り残された住人をどう救出するかが問題である。燃え盛る火災の中に,完全装備で消防員が入るのも危険が伴う。

 火災現場にロボットを入れるアイディアは多いが,走行系のロボットでは動作が遅いのが欠点である。障害物や階段も問題だし,動力や制御用のケーブルが邪魔になる。

 そこでいっそのこと,火災用のドローンの開発を提案するものである。

 必要な要件は,耐火性,耐乱流性,そして火災の中での特殊な視認性である。

 火災の中で20分間,燃えないような材料,高温の中でもご動作しない電子回路など,ほとんど人工衛星で求められるような性能が必要である。

 火災の中はとんでもない乱流である。高温であるため,通常のドローンのプロペラでは揚力が十分ではない。またコントロールは極めて困難である。AIによる自動制御能力も向上させる必要がある。

 火災の中で住人を見つけるのも容易ではない。通常,生存者を確認するのに赤外線カメラが使われるが,火災の中で生存者を映像で見つけるのは極めて困難である。これを検出するアルゴリズムの開発も必要である。

 悪天候の中で状況監視や被害者救出をするためのドローン開発については,以前に提案した 災害時にもっとドローンを活用せよ - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/7/10。悪天候の中を安定して飛ぶためのアルゴリズムは,この火災用ドローンでも応用が効く。壁や天井,照明,棚などの障害物も避けるための瞬間3Dマッピング技術も必要である。

 これだけ開発テーマが多いと,ワクワクするのが技術屋なのだが,いかがだろうか。