jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

地方の文化が日本に残された財産?--それでは観光と手工芸の国に逆戻り

日本人は,基本的に手先が器用なのだと思う。さまざまな手工芸品が日本各地で作られている。木のツルや竹を編んで器を作ったり,木を削って漆を何十回も重ねて器にしたり,木彫りで仏像やこけしを作ったり,さまざまな織物もある。陶磁器も,地方によってさまざまなものが作られている。手漉きで和紙を作ったり,さらにその和紙を重ねてダルマなどの造形物を作ったりする。

 土,木,草など,さまざまな自然の素材を使って作品が作られてきた。筆者には真似ができないが,多くの日本人が伝統的な工芸を守ってきた。

 そのさまざまな工芸品は,海外から見ると実に魅力的に見えるそうである。

 日本の文化は,かつては「フジヤマ,ゲイシャ」であり,「歌舞伎,相撲,着物」であり,これに「サムライ,ニンジャ」が加わり,「カラオケ,アニメ」そして「コスプレ」が今の日本の文化と思われている。

 それだけに,手工芸,伝統工芸の魅力をもっと発信して,日本の素晴らしさをもっと知ってもらうことが大事だ,という主張である。

 しかし,それは日本の魅力というより,日本のエキゾチックな面であり,不思議な体験ができるだろうという興味だけで日本に観光にやってくる外国人相手のパフォーマンスに過ぎないと思うのである。

 観光立国では,いずれ破綻するのま目に見えている。いずれ飽きられてしまうからである。

 日本は,第二次世界大戦を始めた戦犯国である。それを敗戦を機に,「勤勉」を武器に必死でモノづくり産業を育て,電器機器と小型車で世界に豊かさを与え,GDPを拡大させてきた。

 手工芸,伝統工芸では,GDPは拡大できない。結局は,日本のGDPは戻ってこない。

 今,各国のGDPを支えているのは,軍需産業である。トップ3であるアメリカ,中国,ドイツが伸びたのは,ウクライナ紛争での武器輸出がきっかけだと考えられる。日本には海外に売れる製品がもはやない。手工芸や伝統工芸では,観光土産にしかならない。

 だから,エネルギーと食料で世界に先駆けて輸出ができる体制をつくることを提案しているのである。