jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

確定申告のデジタル化を振り返る--あとはマイナンバーカード認識方法の改善に期待

2024年3月15日,「令和5年度確定申告」が締め切られた。筆者にとっては,今回の確定申告ですべてのデータがリンクしてPC上ですべての手続ができたことになる。

 年金関係のリンクは,2年前に完了しているし,生命保険の控除申請もリンクできていた。住宅ローンを支払い終わったために火災保険,地震保険を新たに契約し,その控除申請リンクを今回完了した。給与の源泉徴収個人年金の雑費処理が紙ベースで残る以外は,すべてe-taxとマイナポータルの仕組みでデジタルリンクできたことになる。

 この地震保険のリンク申請で数日かかったことを除いて,今回は2回の週末に集中して作業することで確定申告が完了した。それぞれのデジタル処理が正しいということが前提だが,申告ミスや申告逃れはできないことになる。

 息子は就職して年末調整で済むはずだったが,大学時代の最後の3ヶ月のアルバイトの収入の申請が必要で,今回は確定申告をすることになった。細かいアルバイトの支払い額と源泉徴収額が,バイトの斡旋アプリでデジタルデータとして取得できる仕組みになっているのは驚いた。あとはe-taxで送信するだけだったのだが,なぜかマイナンバーカードのパスコードが誤入力によるロック状態になっていた。

 プリントアウトして郵送することもギリギリだが可能そうだったが,いったん途中保存していたデータがe-tax申請用となっているようで,郵送申請に切り替えることができなかった。たまたま市役所に近いところで働いていたため,窓口に出頭してロック解除し,翌日の朝,最終日にe-taxでの送信に成功した。

 筆者の確定申告の歴史から言うと,まず国税庁の「確定申告書等作成コーナー」がなかった時代から始まる。税務署から申請用紙を郵送してもらい,入力する項目1つひとつの情報を集め,手書きで記入して行った。記入後,控除額の大小,段階的な税率の%の確認などを電卓で計算し,最終的な税額を計算した。申請のために税務署に出頭すると半日有給を使う必要があり,簡易書留で送付していた。

 翌年,この手計算が嫌だったため,Excelでテンプレートを自作した。所得や保険など,それぞれの項目をExcelのSheetで設定し,それを最終シート上で統合することができ,作業は一気に進んだ。計算間違いもなかった。異常値が出ると入力ミスがすぐ分かった。シートをプリントアウトし,申請用紙に手書きで転記して,やはり郵送で提出した。

 国税庁の「確定申告書等作成コーナー」ができてからは,その計算内容がブラックボックスな点は気に入らないのだが,基本的にその仕組みを信じて入力し,結果を計算した。電子申告には「住基カード住民基本台帳カード)」を使った。この住基カードをPCで認識させるために,指定のカードリーダーを購入した。当時はドライバーソフトをインストールするなどセットアップは結構たいへんだった。 

 住基カードが廃止され,マイナンバーカードに切り替わる際,このカードリーダーが使えるのかどうかは,非常に心配だった。結果的には引き続き使えた。その後,PCが変わったが,ドライバーを入れることなく,引き続き使えた。

 現在のスマホによるマイナンバーカード認識の面倒さには辟易している(マイナポータルへのアクセスに不満--毎回カードをPCカードリーダーやスマホで認識する必要があることが不便【追記-いずれもカードなしで使える方法にアップデート】 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2024/2/12)。今回,息子のマイナンバーカードでのパスコードロックとその解除のための市役所窓口出頭,さらに5年ごとの更新もまた市役所に出頭しなければならない。

 現在進められているマイナンバーカードのスマホアプリ化で,どれだけ改善されるのかはまだ試していないが,そもそもスマホアプリ化ではカード化の意味がない。偽造防止のために,少なくとも物理的なカードにICチップを埋め込むという現在の方式は,最低限必要だと感じるからである。

 クレジットカードの更新と同様の手軽さに加えて,顔写真の更新にAI技術を活用して偽造認識すれば,デジタル的な更新もできるはずである。どうも,総務庁,デジタル庁など,政府関連のデジタル化は,考えが古すぎるように思える。