jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

まず「食」の平等を--平和・経済発展・教育充実な日本でこども食堂が当たり前にある事実を再考せよ

身体が満たされ,頭が満たされ,そのあとに心が満たされる。

 人間にとって,まず健康であることが基本である。病気も怪我もなく,そして可能ならば障がいのないことで,100%の力を発揮できる。そういう恵まれた身体を得られた人は,100%正しいことをしてほしいものである。

 健康であるためにまず必要なのが,食べ物である。食習慣にもよるが,1日3食ないし2食で空腹を覚えないような生活が送れることが最低必要である。

 その上で,正しい環境で教育を受けられることで知識に対する関心が湧き,新しいことに挑戦できる意欲が湧く。学校だけでなく,社会からも多くのことを学ぶ。

 やがて,大人になって「社会」に貢献できる人物になることが望まれる。社会とは,自分のすぐ身近な家族という形から,会社などの組織,国,学問分野,そして世界と,さまざまなレベルだ;ある。自分の周りに安定した社会ができてこそ,プライベートも充実できる。

 そのプライベートの余裕の中に,基本以上の衣食住がある。美味しさを楽しむ食事,アルコール,きれいな服やアクセサリー,身だしなみや化粧,居心地のいい家,趣味,旅行,そしてエンタテインメントや文化に触れて心が充実できる。その心の豊かさが,仕事にも活き,社会を活性化し,豊かにさせる。

 ところが現在,最も基礎にあるはずの食事を満足に取れない人があまりにも多すぎることに愕然とする。

 発展途上国と言われる国のうち,石油産油国UAEアラブ首長国連邦)がオイルマネーをふんだんに使って国のインフラを整備し,観光,大学,スポーツなどの分野で世界から人が集まる国を作って豊かになった以外は,アフリカ諸国を中心に十分な経済発展をしていない。民族対立による内戦が続いていることと,地球温暖化の影響で農作物が育たず,飢餓が一段と進んでいる。CMでも紹介されているように,8億人が1日1食も満足に取れない状態だという。しかも,現在の世界で人口増加が続いているのも,アフリカを中心とした国々である。経済が発展しないことで,教育が普及せず,いまだに子供を労働力として売ることが行われており,そのために人口を抑制するための教育,男女平等の教育が進まない。女性の差別,女性の迫害が普通に行われている。

 戦争や紛争が現実な国では,衣食住のいずれの面でも国民は苦しめられている。

 一方,経済の発達した国では,所得格差が極端になっている。一般に独裁専制国家となりがちな社会主義国家では,支配階級が国民から搾取する構造があり,国民が飢えるような状態になっていても,支配者階級は贅沢な生活をしてしまう。

 民主主義国家では,マイナーな民族や移民がメジャーな民族から差別を受けがちである。多民族国家であるアメリカでは,メジャーがアングロサクソンで,黒人やスペイン系,アジア系はマイナーである。社会主義民主主義国家を標榜する中国でも,漢民族がメジャーで,周辺の民族は抑圧されている。

 その中で,日本で1日1食をまともに取れない子供が,7人に1人の割合で存在するというから,びっくりしている。全国でこども食堂が普通に運営されているというのも驚きである。戦争から抜け出し,経済発展して世界2位まで上り詰めた日本が,バブルが弾けてすべてがおかしくなった。経済が低迷し,大企業が倒産し,日本のモノづくり産業がほぼ壊滅的になっている。

 一方で,1食何万円もの食事を提供し,1食何kgものデカ盛り大食いを平気で売り物にする番組を流し,そしてスーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで売られる弁当やおかず類は,3割は「賞味期限切れ」として廃棄される。国内の食糧自給率が小麦のように数%しかない食材もある。国際情勢がさらに不安定になって輸入ができなくなったら,そのとばっちりはさらに国民に降り掛かってくる。

 人間の基本となる食を3食満足に食べられるには,正しい家庭を30年維持しなければならない。そのためには30年安定した仕事に就ける社会が必要である。そうすれば,おのずとしっかりした教育を提供でき,立派な社会人を世の中に送り出すことができる。日本で現在画策されているような子育てサポートの仕組みなどは,ほとんど役に立たない。まず,大人が安定した仕事に就けるように国の経営方針を定め,そこに選択と集中で世界貢献するために,エネルギーと食糧生産技術を積極的に立ち上げ,そこに就業の機会を作る必要があると考えるのである。

 エンタメ,観光,そして贅沢な食事などは二の次にしなければ,日本の次の10年はないと思うのである。