スマホは、日本人から「考える力」を奪っている。これが、21世紀の日本のさまざまなおかしい現象を生み出している。わからないことはすべてgoogle検索。ショップに行かなくてもたいていのモノは買える。食べ物も注文できる。ニュースという名の雑情報、面白いだけのYouTube、そして思いつき発言のSNS。時間、空間の感覚がまったくない世界に常時どっぷり浸かっている。
作家なら、この空間の中からでも新しいストーリーを生み出せる。しかし、ここにどっぷり浸かっている暇はないため、情報を遮断する術も持っている。しかし、一般の日本人にはその思考能力がなく、スマホの世界に引きずりこまれたままになる。
周囲への関心、感覚がなくなり、どこでもスマホである。歩いていても、階段を降りていても、果ては人と会っていてもスマホで会話をしている。ぶつかろうがそれすら気づかないらしい。くしゃみで手を口に当てるとか、大声で話をするとか、マナーレベルのことがまったくできない。そもそもどうも教えてももらっていないらしい。
自分で階段から落ちてケガをするのは勝手である。しかし、人を巻き込んだり、さらには人の命まで奪うことにもなりかねない行為。勘弁してほしい。とにかく人から距離を置くことのみ、最近は考えている。