jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

すべての感染者をトレースせよ

COVID-19による4回目の緊急事態宣言が、3回の延長になりそうである。延長の根拠がますます不透明になり、今度は医療の実態を加味するという。病床逼迫度と死亡者率辺りが取り入れられるようである。

 しかし、これも委員会で多くの人が議論しても結論が出ないのと同様、結局基準は曖昧になるのが目に見えている。そもそも一日を集計して比率を出すだけでは、医療現場の逼迫度合いなど計算ができるわけがない。

 筆者は、自宅治療者数や調整中者を病床の空きの実数と比較することを提案したが、正直、靴下瘡痒の感がある。傾向だけでは、現場の実態と結びつかないからである。

 そこで提案である。すべての陽性者の対応情報を一人一人積み上げるのである。

 ある人は、「発症してから検査、陽性判定、自宅療養、そして治癒」となり、その期間が5日で済むだろう。しかし、別の人は、「発症してから検査、陽性判定、自宅療養、それから悪化、中等症2と判断されたが、入院が決まるまでに8時間かかり、入院後に重症となって人工呼吸器をつけ、2週間後に改善して中等症病棟に移り、さらに1週間かかってようやく陰性判定が出て退院、治癒」というのを長いストーリーになる。この記録は1ヵ月にも及ぶ。

 しかし、これらのそれぞれのケースでいつどこにいたか、というデータの和が、実際の医療現場の状況である。重症者が減ったということが、改善して中等症病棟に移ったのか、死亡して重症病床が空いたのかによって、ストーリーがまったく異なるからである。

「死者ゼロ」で重症者病床が減るのが望ましいが実際は死亡者によってベッドの空きが出るというのが実態である。

 したがって、簡単に言えば、「死亡者ゼロ」にならない限り、緊急事態宣言の解除などあり得ないのである。