jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

やっと「死亡,先週より倍増」という報道が始まった--東京で1日95人,全国で251人

新型コロナウイルス禍の報道で,おそらく始めて「死亡,先週より倍増」と,死亡者数の前週比較の数字が出てきた 東京都のコロナ死者、前週から倍増の95人…80代が最多 (msn.com) 2022/8/11。

 筆者はこれまでも,「感染者数が減っても死亡者数が減らないのが問題」と何度も書いて指摘してきた 自宅療養者が減る傾向なのに,退院者数も減るのはなぜ--死亡率は逆に上昇中 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/9/6 など(このブログで「死亡者数」で検索していただけるといくつも出てくる)。というのは,感染確認者数が積算され,死亡者数も積算される「ストック」な数字であるのに対し,入院患者数は「フロー」な数字,つまり症状が進んだ人が入院してプラスされ,治って退院する人がマイナス,重症化して重症病床に移る人がマイナスになる。

 重症病床にいたっては,軽症中等症病床から移って来てプラスになる一方で,治って退院する人は実は少なく,亡くなった方の分がマイナスになる。しかも,重症病床は急に増やすことができない。患者が死亡して始めて次の人が入院できる。死亡者数が倍増するということは,重症者数が倍になっているのとほぼイコールである。一方で,重症病床に入れずに軽症中等症病床で重症化し,そこで亡くなるというケースも見られるはずである。非常に危機的な状況というのは,こういうことである。

 死亡者数が増えるということは,重症化した際の死亡率が相変わらず高い,ということである。ワクチン接種によって重症化リスクは低くなり,軽症で治る人が多いが,いったん重症化すると肺炎を併発し,呼吸困難症状で死亡するという流れは変わっていない。

 まず,マスク使用などを心がけて罹患しないこと。次に,ワクチンを接種して重症化リスクを下げること。そして,熱中症にならないように気をつけることである。今,熱中症になっても,救急車や病床がコロナ患者で埋まっていて,救急体制が取れない。熱中症も,適切な処置をしないと死亡の危険性があるからである。いずれも,自分の注意でその大半は防ぐことができる。

 一人暮らしの人は,なるべく人と接する行動を下げるのが望ましい。家族と一緒に住んでいる人は,さらに行動に気をつけないと,もし誰かが罹患したら,家庭内で一気に感染が拡大するからである。その感染力は想像以上である 家庭内感染拡大を防ぐのは難しいことを実体験--どこに対策の抜けがあったのか,いまだに不明 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2022/3/27。これは第6波がピークアウトした後に筆者宅で起こった家庭内クラスターで,オミクロン変異株BA.2での事実である。筆者のみ感染を逃れたのは,3月始めに3回目のワクチン接種を受けたことと,徹底的な強制換気をしたことである。

 行動制限をしないことが非常に不思議だし,政府が責任を取らずに自治体に責任転嫁し,しかも自分たちは宗教問題で二次改造内閣を作ったりで,結局何の責任も取らないという姿勢である。あとはまた国民の自由意志に任せられてしまった。

 筆者のように,とにかく逃げ回ろうという人間は,全体の10%もいないだろう。多くの人は,「行動制限がないから自由だ」という行動様式である。行動制限のないお盆のあとの数字がどうでるのか,気がかりである。