jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

問題のすり替えをしているのはどちらだろうか--井ノ原氏は厳密な意味では加害者ではない

ジャニ会見での井ノ原発言は「明らかにトーンポリシング」 東大大学院・斎藤幸平准教授が指摘 (msn.com) という記事があった。会見の席が荒れ模様になったときに,井ノ原快彦氏が「落ち着いてください」発言をし,その発言に対して記者仲間からも拍手が起きたことについて,論点のすり替えトーンポリシング)だ,という主張をしたものである。

 会見に出席した記者が「ルールを守らずに1人が延々と質問を続けた」ことについて,「ルールを守っていない加害者側がルールを持ち出して論点をすり替えた」という主張である。

 まず,間違っているのは,井ノ原氏は「加害者「J」がいた事務所側の人間だが,加害者ではない」ということである。事務所の経営者として社長になった東山紀之氏は,会見時点では責任者だが,井ノ原氏はどちらかと言えば第三者的な立場にある。井ノ原氏は加害者ではない。井ノ原氏が「ルールを守りましょう」と言ったとしても,自分たちがルールを守らなかった論点を記者側にすり替えたことにはならないと考える。

 いまのところ,ジャニーズ事務所改めSmile Up側でルール破りをした人はいない。また,加害者「J」と同じような性加害を犯した人はたぶんいない。むしろ,責任を負わされ,さらに加害者「J」に性被害を直接受けていた被害者だったという可能性もある。その2人に対して,「加害者側」と一括りにしているこの准教授こそ,ステレオタイプの典型と言えると思うのである。

 まあ,筆者にとっては井ノ原氏は好感の持てる人物であり,常識人だと思うのである。記者会見の司会進行を請け負った海外のエージェンシーが,質問をさせないNGリストを提示した際にも,井ノ原氏はこのやり方を否定したとされている。非常にまともな対応だと思う。

 事務所という組織は,加害者「J」の犯罪(性加害)の責任を取って被害者救済する必要がある。しかし,その組織にいる社員が加害者責任を持っているわけではない。井ノ原氏を加害者側だとすることこそ,論点のすり替えトーンポリシングであると筆者には思えるのである。