jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

薄底靴のススメ--足指1本1本,膝周りの筋肉まで動きだす感じがする(個人的感想です)

世の中、厚底靴が流行りである。数年前に、正月の大学箱根駅伝で青山学院が揃いのピンクの厚底靴で優勝した辺りがピークだろうか。

   その後も脚の矯正をうたう厚底靴が出回っている。おそらく、いずれも効果はあるのだと思うのだが、急に履き替えると逆に足を痛めてしまうことも考慮しなければならない。キチンとした指導が必要なので、安易にCM を出さないでほしい。

   逆に筆者は、薄底靴を推薦している。

   厚底靴は地面の感覚を受けずに安定した歩きができる。足首や膝,股関節などに強制力が加わり,正しい姿勢になる,というのが謳い文句なのだが,普通の靴とは違って気を付けないとかえって膝や足首を痛めたりする可能性は否定できない。

 薄底靴は,裸足に近い感覚で地面に足が接する。地面の傾きが直接足に伝わってくる。時には石ころを踏んで痛い思いをすることもある。だからこそ,歩き方に慎重になるし,ちょっとした変化にも対応できるようになる。変化に対応するには,関節が軟らかくなる必要があるし,その関節を支える無数の筋肉にも働いてもらわなければならない。一朝一夕には,関節も筋肉も応えてくれない。さらに,足の指の1本1本も,地面に対応するようになる。

 筆者が子供のころは,走競技をするのに軽量の運動靴があった。たしかパンサーシューズと呼んでいたように思う。筆者も1足持っていた。グラウンドは土だったので,この運動靴はグリップが効いて走りやすかった。もっとも足は遅かったが。

 安いスニーカーで靴底が減るぐらい使い込んでくると,足も馴染んでくるような気がする。筆者は,底に穴が開くぐらいまで履き続けている。

 ドライバーシューズと言われる靴も,どちらかと言えば薄底である。リラックスして乗るためと,アクセルを踏む際の足の裏の感覚が重要だからである。確か,自動車学校でも,サンダルやヒールの高い靴は運転には向かないと教えられたように思う。革靴も,アクセルやブレーキのペダルが滑るので,運転時には車内で履き替えるよう指導されたように記憶している。

 しかし,厚底靴は禁止とは言われなかったし,当時,厚底靴という概念もなかった。革靴も含め,足の裏の感覚が薄い靴は,クルマの運転には向かない。もっとも,急ブレーキを思い切って踏み込むためには,薄すぎてもダメなので,ちょうどいいぐらいの薄底靴を選ぶ必要があるだろう。

 ここ10年ぐらい,急に「アクセルとブレーキを踏み間違えた」という交通事故が増えているのは,ひょっとしたら靴が“優秀”になりすぎているからではないかと,思ったりもする。特に高齢者が,歩きやすさを求めて厚底靴を選ぶ傾向があるのではないか。

 個人的な意見だが,高齢者も薄めの底の靴を靴紐をしっかりと締めて履き,しっかりと足の裏で地面を感じながら歩く訓練をするべきだと思っている。その際,足首も膝も十分に伸ばしながら力を込め,前に上げる側の脚はなるべく膝を高く,後ろ側の脚はしっかりと地面を蹴り,1歩1歩,足の指先から拇指球,土踏まず,踵,足の甲,足首,ふくらはぎ,膝,モモ,股関節,腰,そして背骨まで,じっくりと地面の感覚を下半身全体で感じながら歩く訓練をすることを勧めたいと思っている。

 以前から,左脚のプチマヒについてこのブログで語ってきたが,50年ぶりにようやく95%まで回復しているのを感じる。この歩ける喜びを伝えたいと思っている。ロボットのように無意識にスマホを見ながら歩くのではなく,楽しく歩けること,いざというときにはサッと身をかわせるような安定した歩きをすることを,ぜひオススメしたい。