西暦2000年を過ぎた辺りで,地球温暖化の歯止めがなかなか効かない状況が見えてきた。2030年がターニングポイントと言われるようになり,石油や石炭,天然ガスなどの化石燃料から,再生可能エネルギーへ,との切り替えが叫ばれているが,その最先鋒だった原子力発電が,2011年の東日本大震災でその信頼性を一気に下げ,世界各地で原発に頼らない再生可能エネルギーへと意識は変わりつつあるが,太陽電池はそのパネル製造のために膨大なエネルギーを使うにもかかわらず,寿命が10年と役に立たない。風力発電は台風クラスの風には耐えられない。温暖化を止めるには,水素エネルギーしかないのだが,まだ意識が変わらない。これでは間に合わない。
人口問題は,おかしな状況を示している。アフリカを中心に人口は爆発的に増加している一方で,先進国での出生率が下がり,知識のある若者の労働力が不足している。
人口増加にともなって,食糧が圧倒的に不足する事態が目前に迫っている。これに地球温暖化で小麦やとうもろこしなどの穀物が取れず,漁業が壊滅的となり,酪農業も壊滅的になる。
そこに2020年に始まった新型コロナウイルスで現在までに780万人が世界中で亡くなった。それでも,全人口70億人の1%にすぎない。しかし,いまだに特効薬は開発できず,次の変異株の流行がきになる。
さらに,ロシアによるウクライナ侵攻が2022年2月の起き,すでに1年が経過したが今だに収拾のメドがたたない。一般国民への人道支援は限定的である。
2023/2/6に起きたトルコ・シリア地震でも,結局予測もできず,1ヶ月が経過したがほとんど復旧していない。シリア国内はずっと内戦状態にあり,人道支援が届かない。
北朝鮮は引き続き,実験と称してミサイル開発,核弾頭開発を続けている。日本のEEZ水域内に落とされるという脅威は,すでに日本もアメリカも射程に入ったということである。外務大臣が「厳重に抗議しました」と言っていても,まったく相手には効いていないので,「オレは職務を果たしているぜ」というデモンストレーションだけである。本当に,次の瞬間にどこかの都市にミサイルが到達するのを阻止はできない。
人間はいったい何をしているんだ,と言いたくなる。戦争も内戦もしている場合じゃないだろうと思うのである。かつてマイコンを発明し,インターネットを広め,SNS文化を拡散させたGAFAやMicrosoftなどが,すべてメタバースという無法地帯に逃げ込もうとしている。現実世界からの逃避と,無法地帯でのマフィア的な資金集めに走ろうとしている。どうしてそんな非常識な行動が取れるのだろうか。ここにAI技術が絡んでくると,もはや人智では制御できなくなる。「世界にとっての最適解は,人類を滅亡されること」という結論が出てもおかしくない。
恐竜が地球を支配していたのは,約2億3000万年前~6600万年前と言われている。2億年近く栄えたことになる。一方,人類は約500万年前に誕生したとされ,クロマニョン人などの新人類の誕生が20万年前である。さらに新石器時代は紀元前6000年ぐらいと言われている。言葉という文化を使い始めて,現在まで8000年しか経っていないことになる。
最近,宇宙線で透視するという新技術で新たな空間が見つかったエジプトのクフ王のピラミッドが建造されたのは紀元前2250年ごろとされている。ここから計算すると,近代につながる文明はまだ5000年にも達していないことが分かる。
この5000年のうち,電気を駆使した文明を享受したのは,エジソンが白熱電球を発明した1879年とすると,200年も経っていない。おそらくこの200年の間に,過去数十億年にわたって蓄積した石炭や石油,天然ガスを掘り尽くし,燃やし尽くし,そして1発で地球上の生物を消し去る破壊兵器まで開発し,お互いにいがみ合って戦争を繰り返し,そして地球の気候まで暴走させて,地球を破壊しようとしている。これが現代人かと思うと情けない。
このまま西暦3000年を無事に迎えられるのだろうか。迎えたられたとしても,今の人類はもう次の世代の生物に取って代わられているのではないか。もしその文明が今の人類よりも高度だったとすると,「わずか5000年で地球環境を破壊した愚かな生き物がいた」と嘲笑するのではないのか。
スペイン風邪と呼ばれたインフルエンザが1918年に世界で大流行し,その終息には2021年までに約3年かかった。ワクチンの開発は1930年に入ってからだという。そのインフルエンザを制服できない間に,2020年に世界流行した新型コロナウイルスによるCOVID-19は,っその年の間にmRNAという遺伝子研究の粋を極めたワクチンが開発され,世界中でほぼ公平に接種が進んだものの,3年経過した2022年現在もまだ1日あたり70万人が新規に感染し,毎日2000人もの死亡者が続いている。特に2022年12月には1ヶ月間で9000万人が感染するという1つの大きなピークが現れたが,そのうち8000万人は西太平洋地域,つまり日本の第8波が占めるという不名誉な結果を出している。
現在主流になりつつあるオミクロン変異亜種であるXBB.1.5については対応ワクチンが開発されず,またインフルエンザと違って特効薬もまだ開発できていない。もう1段階の流行がないとは言えない。さらに,鳥インフルエンザがヒトに感染するケースも出てきている。
こうした最中に2022年2月24日に戦争を始めてしまったロシアとウクライナ。すでに1年が経過し,両国の軍隊だけでもそれぞれ10万人が死亡したとされている。またウクライナの一般市民の被害も1万人近くまで増えている。
1942年に開発された原爆。1945年には日本に投下され,その威力の凄まじさから,核兵器を作らない,使わない,という人間の理性が働いたはずなのだが,それからわずか80年で核兵器使用をチラつかせての戦争を始めたロシアのプーチン大統領の意図は,いったい何なのだろうか。そして「対話」「妥協」という言葉の文明を使わずに,暴力で支配を拡大しようとする動きは,4000年前以前の前近代文明以前の獣の方法ではないか。
200年の間に70億人まで人口が増え,食糧危機を招き,エネルギー危機を招き,さらに目先の利益のための森林伐採や海洋資源の乱獲など,文化とはおよそほど遠い行動を現代人は取っている。一方で,平和ボケした日本人は,世界に貢献できるモノづくり産業を崩壊させ,国民は将来への夢をなくし,結婚も子作りもせず,人口減少という衰退の一途を辿っている。そこに横行するのが,詐欺や強盗といった犯罪と,マネーゲームやギャンブルを勧める政治,そして税金を無駄にしてクイズ王になる東大出身者などの芸人集団である。
いい加減に目を覚まさないと,西暦3000年はおろか,2050年すら迎えられないような気がするのである。先進国はまず一度立ち止まり,周囲を見てほしい。そして権利ばかり主張する発展途上国の産業と教育,文化をサポートしてきちんと発展させ,無駄な人口爆発とエネルギー消費を抑えることに力を注いでほしい。
筆者が現在コメントしているこのブログが,インターネットにつながっており,個人が勝手に情報発信していること自体が,実は異常なのだと思う。メタバースに逃げ込んではいけない。リアルの世界をもう一度きちんと再構築しなければならない。
戦後の国連は,人智を結集して話し合いで物事を解決しようとする第3者的な集まりだったのではないのだろうか。しかし結論を出そうにも,「拒否権」を許してしまっては機能しない。もう1つの第3者として,ここはAIに参加してもらってはどうか。せっかく機能を始めたChatGPTなどの人工知能である。今の地球の危機を解決する答えを複数出してもらおうではないか。