jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

パソコンの音声合成ソフトでスマホの電話会話をする方法を試す--少し特殊な分岐ケーブルが3本必要だが・・

2台のスマホがあれば,電車内で声を出さずに電話ができるかも【追記】1台でも意外に簡単にできた - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2023/5/20 で,マイク付き有線イヤホンを使った実験をいつでもできるように準備はしているのだが,なかなかそういう機会は訪れるものではない。相手にもよる。こういう対応ができる相手は限られている。もたもた準備している間に駅に着いてしまえば,降りて話をした方が早い。

 スマホの場合,テキストをその場でタイピングして再生するのは大変である。Android用のアプリで「読み上げアプリ」というのを使ってみている。あらかじめ短文のテキストを登録して保存しておく。クリックするとその短文を読み上げてくれるのである。「今,電車の中で話せないのですが,用件は伺います」とか「了解しました」「いいえ」などを登録しておき,あいづちのように使うことを想定している。女性の音声しか出せないのが問題かもしれない。

 パソコンを使えば,タッチタイピングで文章を作成して即座に音声合成することができると考えた。その1つの方法を今回は紹介する。こちらもまだ,実際の電話の応答に使う機会は現れていない。

 パソコンでの音声合成ソフトとして,「VOICEVOX」を選んだ。短文をタイプインして,そこだけを再生する,という使い方ができ,しかもマウス操作なしでキーボードショートカットが使えることが決め手となっている。音声の種類も25人のキャラクターから選べる。文章をタイプする→[ESC]で音声合成ゾーンへフォーカス移動→[Space]で音声合成して再生→[Enter]でタイプゾーンへフォーカス移動→[Shift]+[Enter]で新規タイプ枠と移動できる。正直,いちいちマウス操作していては,時間にムダが生じるからである。

 さて,スマホとパソコン,そしてイヤホンをつなぐには,少し工夫が必要で,少し特殊なケーブルも必要になる。次の図を参照していただきたい。

パソコンのタイピングで音声合成し,スマホで電話応対をするための結線図

 ①パソコンの「VOICEVOX」で再生した音声をイヤホン端子から取り出し,これを2分岐する。一方はイヤホンに,もう一方はスマホのマイク入力につなぐ。

 ②スマホのマイク入力に外部マイクをつなぐために,4極のマイク,イヤホン分岐コードを用意する。マイク入力はピンク端子,イヤホン出力は緑端子である。

 ③スマホのイヤホン出力,①パソコンのイヤホン出力を,④のオーディオ分配ケーブルで合体させ,これをイヤホンでモニターするのである。

 ケーブルの手配だが,①の音声2分岐ケーブルは比較的入手が容易である。かつて,MP3プレーヤーで再生した曲をカップルで聴くために分岐する用途で100円均一ショップでも販売されていた。現在はあまりそういうニーズがなくなったのか,100均では見つかりにくくなった。

 ②のマイク・イヤホン分岐ケーブルは,デスクトップパソコンについているマイク端子(ピンク)とイヤホン端子に接続するヘッドセットを,これらの端子のないノートPCにつなぐときに使う。これは相当特殊なので,Amazonでぐらいしか入手できないだろう。

 ④のオス✕2+メス✕1という分岐ケーブルもかなり特殊である。2つの音声信号を同時に聞こうという目的はほとんどないからである。2つの音声信号をそれぞれ別のイヤホンで再生し,左右の耳で別々に聞いてもいいが,同時に両耳で聞いた方が混乱しなくてもいい。これもAmazonでさんざん検索してようやく入手できた。ただし,報告されているように,同時に入力されると片側の音声が小さくなる不具合はある。

 「VOICEVOX」は少し重いソフトなので,起動にやや時間がかかるのが残念である。声を出せない環境,あるいは声を出せない場合に,この仕組みが役に立つかもしれないと思うのである。