官僚への応募が年々減っているらしい。また、官僚を辞める人は年々増えているらしい(止まらない官僚離れ どうする霞が関の人材獲得 カギは“中途”? | NHK政治マガジン 2023/6/26)。
日本人が「日本のための仕事」から「自分のための仕事」に軸足が移り、「権力」から「金力」、さらに「仕事の達成感」から「生活の充実感」に考えが変わったからだろう。短時間で儲けられる仕事ばかりがもてはやされ、テレビやメディア、インターネットで露出することでカネが稼げる仕事に人気が集まる。技術・技能・知識を積み上げて成果を出す仕事ではなく、瞬間芸の仕事がもてはやされる(タイパを言うならゲームをやめよ--時短できず人生をムダにすると思う - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2023/6/23)。
東京大学が,かつては官僚輩出大学だった。東大を出て官僚になって日本を動かす,というのが,エリートのキャリアパスだった。しかし官僚が財務省(元大蔵省)を中心に日本を動かしていく,という骨太の人材がいなくなった。筆者は,何度も「東大はおクイズ王専門大学校に成り下がった」と書いている。まったく馬鹿げている。
日本は今や,楽してカネを儲けようとするヤカラばかりである。政治を支える官僚,人材を支える教員,技術や知識を支える研究者,そして経済を支え,外貨を捧げる大企業の社員がいなくなり,東大卒のお笑い芸人ばかりになって,日本は崩壊するのだと思えるのである。