jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

タイパを言うならゲームをやめよ--時短できず人生をムダにすると思う

世の中、時間が足りないと言う人が増えたのか、タイパ(タイムパフォーマンス、単位時間当たりの成果)が重要というコメントをよく見かける。本当にそうなのだろうか。

    時短という言葉もよく聞かれる。同じ結果が得られるなら、手早い方法がいいという訳である。決して悪くはない。

    そのために、技術や機械を使うのが正しいやり方だろう。パソコンや電子レンジ、クルマなども、タイパ向きの技術である。特に筆者はパソコンでの自動処理でずいぶん助けられてきた。時間当たりの成果を、少人数、具体的には自分一人で達成してきた。

    VTRができて,筆者の生活に余裕ができた。観たい番組を予約録画して,好きな時間,たとえば土日に時間をシフトして楽しむことができる。かつて,英語のラジオ講座を筆者の親父が早朝に起きてカセットテープに録音してくれた。当時,タイマー録音ができなかったからだ。これを学校から帰ってから毎日聞いて勉強した。VTRはその映像版であり,テレビ人間の筆者にとっては必須のものになった。その後,DVD,ハードディスク,Blu-rayとメディアが変わっても,予約録画は欠かせないものになっている。筆者にとっては,サブスクリプションで見られるドラマがあまりにも少なすぎて,予約録画に勝るものはないのである。

 最近は,この予約録画やサブスク,そしてYoutubeなどを2倍速,3倍速で時間を圧縮して視聴するのが流行っている。まあ,筆者も多少はこういうこともしてきたが,音楽もセリフもガチャガチャと聞こえて落ち着かない。

 一方,ゲームはこの2倍速,3倍速でできるものではない。しかし,通常のゲームの攻略には,最低でも70時間はかかる。これを時短で遊ぶ人はいない。いや,機能的にもできない。裏技を使えば速く攻略できるが,そんなことをする人は,そもそもゲームなどしない。仮に1日に2時間の自由時間があるとして,1ヶ月かかる。これを1週間で攻略するには,1日10時間ゲームをしなければならない。昼間は勉強したり仕事をしたりしているとすると,できるのは通勤・通学途中か,食事の時間か,夜中に寝る時間を割いてするしかない。

 そんなことに大事な人生の時間を使う若者が,筆者には信じられない。しかし,世界はこのゲームを仕事,あるいは賞金稼ぎにするe-sportsという産業を作ってしまった。 

 スポーツもエンタテインメントも,国のGNPにはならない。そして,ネットというバーチャルの世界でしか活動できなくなってしまう。もう一度,日本という国をどうすればいいかを考え直してほしい。

 政府が,転職によってより高い報酬の得られるキャリアアップを推奨している。しかし,現在,高報酬の産業の中に,モノづくりも食糧づくりもエネルギーづくりもない。苦しい,汗臭い,泥まみれの仕事にキャリアアップしようという人はいない。だから筆者は,日本の将来を危ぶんでいるのである。楽して金儲けしようと思えばできる時代になった。かつては,博打打ちであり,相場師であり,そして裏稼業しかなかったが,今はインターネットを通じて闇の世界がすぐ近くまで迫っている。闇バイトしかり,麻薬・覚醒剤しかり,そしてピストルなどにもアプローチできる時代になっている。今一度,日本がどういう立場にあり,日本の条件を考え,日本が生き残る方法を若者の頭で考えてほしい。かなり大胆な改革をしなければ,日本は消えてしまう。