jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

耳ナビ続報--「 Lazarillo」という視覚障害者向けのアプリで歩きながら店名などを音声案内

今、自分がいる場所を知って、音声案内してほしい、という思いからさまざまなスマホアプリを試している。

    日本でスマホユーザーの2/3の圧倒的なシェアを誇るiPhoneは、さすがにマンマシン・インタフェースを昔から売り物にするApple社のスマホらしく、標準でも「リマインダー」というアプリが地点を指定して音声案内をしてくれる。

    視覚障害者向けのアプリ開発も盛んで、筆者が欲しいと思ったアプリのほとんどがiOS向けである。

    中でも「歩行支援アプリ『Eye Navi(アイナビ)』」というアプリがかなり進んでいると感じた。iPhone をポーチに入れて首から下げ、アウトカメラで進行方向の画像を取り込み、障害物や人の情報を解析して音声で案内してくれるようである。日本人が開発しており、ニーズに完全対応している。

    しかし、Android 版については「開発の予定がない 」と素っ気ない。

   ならばと、視覚障害支援アプリを探して見たところ、まずまず使えそうなアプリをみつけた。それが「Lazarillo」である(Lazarillo App | Lazarillo)。連絡先はチリになっている。途中でスペイン語の案内になったり、イントロダクションがスペイン語だったりするが使い始めるとそれほど大した話ではない。

    視覚障害者向けの音声案内アプリとして,欧米では25万ユーザーがいるという。Android版もiOS版もある。

 アプリを動作させると,すぐに今いる場所をGPSで特定し,住所を音声で読み上げ始める。あとは,移動するにつれて,その場所の周囲にある交通機関や公共施設,病院,銀行,ショップ,そして飲食店などの名前を音声で読み上げ,そのポイントまでの距離と方向を教えてくれる。交差点では,2つの交差する道路名を読み上げてくれる。言語を日本語に設定しておけば,日本語で音声案内してくれる。ところどころ,変なスペイン語が入ることはあるのはご愛嬌である。

 海外,しかもチリ製のアプリということもあって,登録されているポイントが少し偏っている。都内ではバス停もそれなりに案内してくれるが,筆者の家の近くのバス停は案内されない。GPSの位置特定精度も,今ひとつ高くないように思える。しかし,それにも増して,自分の歩いていく周辺のポイントが耳元でささやかれるのは,なかなか新鮮な経験である。

 GPSで地点情報を読み上げるだけでは,視覚障害者には不十分なのかもしれない。カメラを利用する,地面に案内用のQRコードを配置する,その他の手段を使うアプリや器具も紹介されている(視覚障害者でも、AIと音声でまわりの状況がよくわかる。活用する6つのメリットをご紹介 | OGスマイル (ogw-media.com))。しかし,とりあえず日本向けの Lazarillo式アプリは比較的容易に開発できるのではないだろうか。通常のナビアプリを改良すれば,歩行ナビと音声案内の組み合わせなど,それほど難しくない用に思える。「目的地を決めてルートを検索する」だけが,ナビの役目ではないと思うのである。