緊急事態宣言が39の県で解除された。飲食店など自粛をしていたお店が開くのは望ましいが,ここに集中するお客側の節度がまだ足りないように思われる。この間の情報をうまく取り持てる方法をまた考えなければならない。
その一つが,マスクの着用の常態化であるが,すでに夏日になったこの連休明け,ある程度の外出ができるようになったためにマスクを着用して外出した方は,その息苦しさにビックリしたのではないだろうか。この状態がこれから数ヶ月続く。マスク着用の常態化も怪しいものである。
その解決策として,清涼感をウリモノにした“ナツノマスク”と呼ばれる製品が受けているという。アロマオイルを吹き付けたり,少し薄手の布にするなどの工夫だが,正直,常時着用するには効果が薄いように思う。着けたり外したりした場合,また手指を経由した接触感染拡大のリスクが出てしまう。
そこでいくつかの提案をしたい。
一つは,マスクの小型化である。現在,小池都知事の布マスクに代表されるような,アゴから鼻,そして耳の近くまで顔の下半分を覆うような大きさの布マスクが標準になっている。もともと,自分が無症状で感染している場合に飛沫拡散させないことが目的の布マスクである。そこまで覆う必要はないと考える。したがって,もっと小型でいい。しかも,小池都知事も西村経済再生担当大臣も,話をしている最中に何度もマスクの位置を元に戻す仕草をする。つまり,せっかくの会話時の飛沫拡散をさせないためのマスクなのに,話をするのには向いていないのである。
不織布の使い捨てマスクも,幅が広い。幅が広いことによって頬骨から鼻にかけてのカーブが浮き上がり,鼻の両側に隙間ができる。これを押さえ込むためにノーズフィットという針金が入っているが,これを適切に変形させて自分の顔にフィットさせている人をほとんど見かけない。
実は,不織布製使い捨てマスクのようなプリーツ入りのマスクの場合,マスクの幅を狭くすると,ちょうど鼻の三角によって顔の正面にひし形のようにマスクが広がり,ちょうど頬骨の辺りでフィットするのである。縦方向はプリーツを広げればアゴまで隠れる。しかも口の周りは立体形状によってマスクに触れることがない。会話をしてもマスクは鼻とアゴにきっちりと引っかかり,ずれることがないのである。
マスクを小型化することにより,頬から耳にかけても覆われることがなく,涼しさを感じることができる。
さらに言えば,飛沫拡散による感染防止のためには,鼻をマスクで覆う必要がない。口からアゴにかけて覆えるだけのマスクで十分である。これで鼻が暑くなるのを防ぐことができる。
以上を実現できるのは,子供用の不織布製使い捨てマスクである。ただし,さすがにゴムは大人にとっては短いので少し長いものに交換する必要はある。口からアゴにかけてのみ覆われるだけなので,涼しい。
そういう意味では,「アベノマスク」と揶揄されている配布された布マスクも,鼻に掛けずに使用すれば,顔を覆う面積は少なくて済む。正直,15層にもなっているアベノマスクは,やや厚すぎる気がする。普通に半分ぐらいでいいのではないかと考える。
我が家にはまだアベノマスクは届いていない。届いた途端にバラして自作マスクにするアイディアも公開されているが,きっと夏場用にはうまい使い方はあるのではないかと期待している。