jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

儲けた人は還流してください

筆者は偏屈者なので,ヒット商品やブランドモノには基本的に手を出さない。ベストセラー本や〇〇賞受賞作品というのも読まない。ジャーナリストとしての自分の中の価値観が変わるのを恐れているからである。

 「鬼滅の刃」が,映画もコミックも小説もいずれも売れているらしい。映画の興行収入も,日本一になろうとしているらしい。それを元に次回作も作ると宣言されていた。

 時代がイケイケゴーゴーならそれも悪くないだろう。多くの人に感動を与えたのであろうから。しかし,次につなぐということは,つなげるだけの資金ができたからであり,関係者に給料を払える商品ができたということだろうが,今のような世界中が新型コロナウイルス禍で苦しんでいるときに「独り勝ち」して喜んでいるように見えて仕方がない。興行売り上げの1/4の100億円を,新型コロナウイルス基金として供出する,という宣言を待っているのである。

 年末ジャンボ宝くじを求める列も,例年どおり伸びているように見かけた。筆者も当てたい気持ちはあるが,くじ運が極めて悪いため,手は出ない。毎年,億万長者になる人が何人も出ているそうだが,このような不労所得を寄付したといった話を一向に聞かない。経済が足踏みしている現在も,賞金額が年々大きくなっているのもおかしな話である。筆者的には,今は時限的に「10億円,うち8億円は新型コロナウイルス基金に寄付」という宝くじにしてはどうか,と考えたりする。

 胴元である宝くじ協会の儲けも尋常ではないと考える。売上の一部が,救急車になったり,献血車になったりするのだが,このコロナ禍ではもっと直接的な還流先を表明してもいいのではないだろうか。最大額も,10憶だの8憶だのと釣りすぎである。これではギャンブルである。富くじの原点に返って,車1台分500万円ぐらいを最大にすべきなのではないか。

 無観客でも開催された競馬,競輪,ボートレース。こういうギャンブルでも,大きなお金が動く。それぞれ,売り上げの一部が還元されているが,明確に新型コロナウイルス対応の還流の表明が聞かれない。当てた人もその胴元も,医療関係に純粋に還元してほしい。

 ただ,これらの還元があったとしても,その流れが極めて不透明である。どこかで横領,着服,袖の下などになっていないか。「秘書が勝手に」といって逃げたり,多額の退職金を得るために辞任したり,果ては国外逃亡する経営者もいる。人間の本性が丸裸にされるのが,お金である。