jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

使い捨て(ワンタイム)マスクをもう少し有効利用したい

筆者は,使い捨て(ワンタイム)マスク派である。2020年2月3月4月は,悪質な人たちによるマスクの買い占めと,メルカリやAmazon経由での高額販売が問題になった。簡易マスクの実験--三角コーナー用不織布の活用について - jeyseni's diary (hatenablog.com) (2020/2/21) 。この買い占め高額販売を凌ぐために,代用品でマスクを作る実験をしたのが,上記のブログである。ワンタイムマスクが普通に購入できるようになった今も,当時作成した三角コーナー用不織布マスクは,まだ現役である。人前に出るときは無理だが,犬の散歩で外出する際などに使用している。今の寒い時期,犬の散歩の際はダウンジャケットを着るのだが,この襟のところにベルクロ(マジックテープ)がついていて,これによってマスクの下側が擦れて毛羽立ちが出るのが難だが,これはワンタイムマスクでも同じである。

 さて,アベノマスク騒ぎ(2020/4/1発表)以降,使い捨てではないウレタンマスクや布マスクが主流となった。自作で布マスクを作る人が増えた一方で,世界各地で商品化が進んだ。なぜかスワロフスキーを散りばめた100万円マスクが出たり,地域の布地やタオル地,和服地,そしてデニムなどを使ったマスクが,ご当地マスクとして作られた。夏場にかけて,ワンタイムマスクは息苦しく,熱中症の危険性が高まる,という話も,布マスクの広がりに拍車をかけた。これに伴い,使い捨てマスクが悪者になっている印象を受けた。使い捨てマスクが悪者になっていないか--「ワンタイムマスク」のススメ - jeyseni's diary (hatenablog.com) (2020/9/22のブログ)

 布マスクでも,マスクを常に着用するという新しい行動様式が世界中に広がった。日本での感染拡大が抑えられている(当時)ことがマスク習慣によるものだ,とのWHOなどでの認識により,世界中でマスク着用が進んだ。

 その後,日本での第三波の拡大や,世界各国での拡大が継続していることを見ると,マスクを着けただけでは抑え込めるウイルスではないことは明らかだ。

 第三波の最中に,布マスクよりも使い捨てマスクの方がマイクロ飛沫の拡散防止には効果がある,ということが改めて発表されたのを機に,今世の中はまたワンタイムマスクに向かっているような気がする。供給もある程度潤沢になっているからだ。

 しかし,相変わらず,使い捨てマスクがゴミとして大量に捨てられることが問題になっている。プラスチックゴミだが再生できず,燃やすか埋めるかしかなく,海洋へ流出すれば何十年と分解しない厄介者である。

 筆者はそろそろ,使い捨てやワンタイムではなく,複数回使用する方法を考える時期ではないかと思っている。

 ちょうど1年前と比べるとマスク着用率は確実に高まった。電車の中でマスクなしで咳くしゃみをする人はほぼいなくなった。打ち合わせでマスクをしない人もほぼいなくなった。正直,新型コロナウイルスが乗っかったマイクロ飛沫がどこにあるのか,わからなくなっている。しかし,混んだ電車の中であっても,車両の窓開けが積極的に実施され,全員がマスク,会話の自粛,くしゃみマナーを守っている現在,電車内でもマイクロ飛沫が漂っている状態はほとんどない。緊急事態宣言がさらに2021/3/7まで延長され,時短要請もされている飲食店でも,食事中の会話自粛,食後のマスク着用,パーティショニング,換気と対策ができている。布マスクでも十分な効果が期待できていると思う。

 ならば,マイクロ飛沫拡散防止効果が布マスクより高いと実証されたワンタイムマスクも,もう少し大事に使ってもいいのではないかと思っている。

 人と対面で打ち合わせや会議をしたような場合は,マスクの表面にウイルスが付いている可能性もあるだろう。しかし,ただ外出しただけ,ソーシャルディスタンシングが守られているようなケースでマスクを使用しただけなら,複数回使用してもいいのではないだろうか。

 ワンタイムマスクは不織布でできているので,洗うと効果が落ちると言われている。それでも,布マスクよりも効果は高いのではないかと思っている。問題は,多少丁寧に洗っても毛羽立ちが起きることである。

 ワンタイムマスクの毛羽立ちを取るために,市販の毛玉取り器を使うことが紹介されている。また,低温でごく軽くアイロンをかけることで毛玉の浮きを押さえることができるともネット上では紹介されている。

 筆者はワンタイムマスクを布マスクと同じようにもう少し積極的に洗剤で洗う実験をしてみた。布マスクの場合は,洗濯ネットに入れて洗濯機で洗うか,手洗いで洗えば数十回は使えるが,ワンタイムマスクはせいぜい5回ぐらいだろう。とにかく余計な力がマスクにかからないように,そしてできるだけマスクそのものに直接触れないように,できるだけ目がこまかく,コシのあるネットに入れて,浸け置きし,軽く押し洗う程度とし,脱水機で脱水する。十分乾燥させたあと,軽くアイロンをかけると,ややコシは柔らかくなっているが,清潔なマスクとなっている。これでマスクゴミの数を1/5に減らすことができる。

 すでに,2002年から外出時にずっとマスクをしている筆者だが,そのときは花粉症にならないための対策だった。したがって,複数回使うことは当たり前だった。新型コロナウイルスが猛威を振るい始めた2020年初頭から今に至るまで,同じように繰り返し使用を(あくまでも自己責任で)している。普通に洗うことも試していたが,毛羽が立って後悔することが多かった。布マスクの手洗いの話を見ながら,浸け洗い,押し洗い,ネット使用などを併用すれば,劣化をかなり防げそうである。

 我が家の他のメンバーは,メインは布マスクである。それでも夜,ゴミ箱をのぞくと,使い捨てマスクが捨ててある。「使い捨てマスクは捨てるように」と指導しているから捨ててあっても当然なのだが,(「もう1回ぐらい使えるんじゃない?」)と心の声がする。

 1995年の阪神淡路大震災,2011年の東日本大震災で,実家からワンタイムマスクが届いた。子供用の小さいマスクが不足していたころであり,ありがたかった。大事に使っているうちに,子供も大きくなり,余ってしまったので,知り合いの子供用に譲った。そのとき送ってもらったマスクで,2020年初頭のマスク不足の時期を何とか乗り切った。マスクが足りないので,代替マスクをいろいろ考えようというきっかけにもなった。モノはもっと大事に使いたい。使い捨てマスクも使い捨てにするのではなく,使い切ってあげたい。