jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

透明マスクへの挑戦

新型コロナウイルス禍勃発から1年。第三波で収まるのか,またリバウンドするのか,ワクチンの供給が日本でも始まり,65歳以上の高齢者への接種が4月12日以降という日程も出てきた。まだまだ不確定要素が多すぎる中,やはり一定の効果が期待できるのが,マスク着用,会話自粛,ソーシャルディスタンシング,換気だろうか。

 使い捨てマスク不足,高額転売,アベノマスク配布,自作マスク,フェースシールド布マスク,マウスシールド,ウレタンマスクと続いて,世の中が布マスク一色(といってもやたらにカラフルだったり,柄だったり)で落ち着いたかと思ったら,マイクロ飛沫飛散防止効果でやはり不織布製の使い捨てマスク(ワンタイムマスク)に戻りつつある。供給もそれなりに順調になっているようである。

 マスクの問題として,マイクロ飛沫の拡散防止効果が100%ではなく,吸入防止効果も限定的であることが挙げられる。しかし,会話自粛,ソーシャルディスタンシング,換気と併用することで,100%に近い防止効果が期待できる。

 これからまた夏場に向かい,ワンタイムマスクは息苦しい,という話がまた持ち上がるのだろうと思うが,マウスインナーカバーの使用で口や鼻との接触を減らすことができる。マスクインナーカバー--100均以外でも入手 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/2/20。また布マスク派の人には,このマスクインナーカバーとインナーシートの併用で,より飛沫拡散防止効果が期待できる。二重マスクは危険。インナーカバー+マスクシート+ウレタン(布)マスクが最強かも - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/15。

 マスクの最大の欠点は,顔の表情が相手に見えなくなることである。ヒトは,コミュニケーションのツールとして顔の表情という武器を手に入れてきた。これに対してフェイスシールドやマウスシールドは透明のため,基本的に顔の表情が見える点が優れている。しかし,吐息はシールドとと顔の間から漏れてしまうし,逆にシールドの裏に入り込んだ花粉やウイルスは,簡単に鼻や口に侵入する。何かこれを両方うまく融合できないかと考えたのがタイトルにある「透明マスク」である。
 リアルに「透明」なマスクの代わりに,これまでにまず検討したのが,「エアシールド」である。顔の周辺に空気の流れを作ることで,接近してくるウイルスを吹き飛ばしてしまう,というコンセプトである。小型のネックストラップファンを使った方法をいくつか試して,効果も実感していた。これは良かった。ネックストラップファンでエアシールド - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/11/5。また,空調服を使って首から新鮮な空気を吹き出すことで,ウイルスを飛ばすというコンセプトも,悪くはないと思っている。空調服をエアシールドに使う方法を検討中 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/11/2。考え付いたのがちょうど冬場だったため,通常の空調服では寒いのではないかと思われたことと,ファンの音,コートの上に重ね着したいが長尺の空調服がなかなか見つからないことなどから,残念ながらまだ評価していない。ただ,エアシールドの中ではかなり有力候補であることは確かである。
 リアルな透明マスクについては,かなり早い時期にアメリカの高校生が,耳の不自由な友達のために,マスクの前面に透明フィルムを貼った透明マスクを開発したニュースをお届けした。アメリカの高校生が作った透明マスクが素晴らしい - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/6/28。日本でもその後,若い人がこのような透明マスクの開発を進めていた。

 半透明の素材を使ったマスク,また口の前に透明アクリル板をはめ込んだマスクなども開発され,やはり聴覚障害のある人向けにヒットしているようだ。「透明マスク」で検索すると,複数の製品が検索される。しかし,口の周りばかりが透明になるので,表情としての違和感は残る。
 最近,とんでもないコンセプトの透明マスクが開発されているのを知った。まるで空気清浄機? ガジェット感あふれるハイテクマスク「Atmōs」 (msn.com) アクリル製で鼻から下をガッチリ囲み,両側後部,首の後ろ辺りに小型のファンがあり,空気をフィルタリングしながら口周りに新鮮な空気を送り込む,というものである。陽圧になるため,鼻の周りからのウイルスや花粉の侵入はない。かなり近未来的なデザインになっていた。しかし,価格も4万円とかなり高額で,やや重め。そして自分の呼気に含まれるマイクロ飛沫の拡散防止効果はないため,感染拡大防止にはつながらないと思った。常時使用するには,バッテリーの持ちも気になる。
 そこで筆者は現在,新しいコンセプトのリアル透明マスクの試作を進めている。素材はすべて透明である。マイクロ飛沫の拡散がなく,もちろん吸い込みを防ぐ効果もワンタイムマスクと同等である。口から顔全体の表情も見える。問題点としては,密閉度がそれなりに高いので,夏場でも曇りがちになる可能性があることと,顔との接触部の処理が今一つなのと,会話するときの密閉度をどう確保するかである。ちなみにバッテリーもファンもなく,重さはおそらく使い捨てマスク程度。また自作できる程度の簡単な形状と100円以下で作れる低価格を目指している。こういうのは,他にも作っている人は多いので,先を越されるかもしれないが,今のところこのコンセプトの自作品や製品は出ていない。このブログを見てササっと作ってしまう人はいるかもしれないが。