jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

化粧・オシャレによる顔の黒率を考える

顔の肌率を考えた 顔の肌率 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/3/31。ここに,お化粧やオシャレによって加わる要素としての「黒」の存在が気になってきたので,考察してみることにした。決して肌の色の議論ではない。

 人に与える黒色の印象は,いい意味でも悪い意味でも「圧」だと思う。お化粧はいい意味での「圧」つまり印象を強めて魅力をアピールするために使われると思われる。

 女性にとって黒色は、自己を「推す」ことのできる「圧」である。アイシャドウや付けまつ毛,眉毛のペン入れなど、自分の存在を強調する。化粧の基本と言っていいのかもしれない。

 これに合わせて小顔、前髪などのアレンジ、カラーコンタクトの使用などで、顔の黒率を上げようとしているようだ。

 写真は「真実を写す」ものだと思ってきたが,現在は「真に欲しいイメージを写す」手段も提供している。後から画像加工することは以前からできたが,現在はシャッターを切る前にカメラやスマートフォンの中でリアルタイムに画像処理が行われていて,画面で見たままのデータを残すことができる。コントラストを自動的に補正して影が真っ暗になるのを防ぐHDR技術はもちろん,美顔モードで顔色を明るくしたり,小顔・大きい目効果を自動的に加えたりできる。プリクラではさらにいろいろな加工をすることができるようだ。

 二重まぶたを作るのに,まぶたに細い両面テープを貼るなど,思いもよらない方法が若い世代では普通に行われている。お試し用も含めて100円ショップでも購入できるので,みんな試しているのだろうか。二重まぶたにすることで黒目がはっきり出て,黒率が上がる。これを基本に,付けまつ毛やアイシャドウへと進んでいくのだろうか。

 なりたい自分を見つけると,なかなか元には戻れないのではないか,と心配するのは,世代が古いからなのかもしれない。最終的には整形美容という選択肢もある。以前はイメージ広告が主流だったが,現在は「二重整形術○○円」など具体的に,また事前のコンサルティング時の仕上がりイメージの作り方などもテレビCMで登場するようになった。

 お化粧は元に戻せるが,戻りたくないという気持ちも働くのかもしれない。筆者はこの辺りの女性の心理の微妙さは大事にしたいとは思うが,なかなか理解できないところでもある。

 さて今回,黒率を考えたのは,実は化粧のことよりもマスクの色がきっかけである。以前から,筆者の個人的な気持ちとして,マスクは清潔さを示すために白色がいいと主張してきた。もう一度,白マスクに戻って国民の意思表示を - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/3/16。マスクは顔を隠してしまうために,圧がない方がいいと思うからである 「顔が見えない」新型コロナウイルス禍の対人論 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/1/26。

 男の黒色は、裏社会を連想させる。黒服、サングラス、ヒゲ。肌率とともに圧である。一般人でも、黒ブチメガネをかければ、自己主張が強くなる。

  黒マスクは,顔の下半分を覆い隠してしまう。これに黒い帽子,サングラスをかけると,その圧はまさに圧倒的である。若い男性の黒づくめは,格好いいのだろうが,危険な香りを撒き散らしている場合もあると感じる。逆に,女性が黒マスクを着けていると,少し距離を置きたくなることで犯罪遭遇率が下がるのかもしれない。一方で自分の魅力を見せるために化粧をし,一方でそれをマスクで隠さなければならない現実は,女性にとっては悩ましいところである。

 さて,肌の色の問題ではないと最初に書いた。海外のマスクの傾向を見ると,少し議論がややこしくなるのだが,炎上しない範囲でコメントすることにしたい。

 海外では,黒の布マスクが定番のようである。これまでマスク習慣がなかった国で不織布の使い捨てマスクを買ってまで使うということに抵抗があるのかもしれない。また,マスクを普通に使ってきた日本が白マスク中心だったために,白マスクへの抵抗があるのかもしれない。マイクロ飛沫への効果が限定的ではあるが,その分,ワクチン接種率を高めたことで感染拡大が急速に収まる傾向を示している。不織布製の使い捨てマスク(ワンタイムマスク)の供給が順調になったのか,感染力の高い変異ウイルスへの対応の意識により,ワンタイムマスクや布マスクとの二重マスクも多く見られるようになった。

 欧米人は顔が長く,髪の色も黒以外の人が多いので,黒マスクをしてもあまり黒率が高くない印象があるのかもしれない。

 この顔の黒率の議論をさらに進めていくと,では黒人はどうすればいいんだ,という話になるのかもしれない。正直これは難しい問題である。

 黒マスクやサングラスをかけている人は,自分が普通に見られていると思っているが,筆者のように反発を感じている人もいることを認識してほしいと思うのと同じように,ひょっとしたら自分が他人に対して「圧」を与えているのではないか,という気持ちは常に持つ必要があると思う。筆者自身も,なるべく明るめの服を着るようにしたり,キャップは浅めにかぶったりする。他人を意識して,努力できることはすべてする。それが相手に伝わるかどうかによって,問題解決につながるように思う。