jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

ワクチン接種で「ハンコ」に特需--どこがデジタル立国だ

新型コロナウイルスのワクチン接種受け付けで,日時や場所を「間違いなく記入するために病院名などを記述したスタンプ」の需要が増えたという報道があった。

 経理部には,科目や社員名,得意先などを記したゴム印が,手提げボックスに何十個も入っている。伝票や請求書の作成するのに欠かせない。筆者も,支払い伝票を作るのに,このボックスから社員名のスタンプを借りて,伝票に押していた。

 当時,日本語ワープロのプリンターで何でもプリントすることにこだわっていた筆者は,枠にピッタリ印字するような設定をすることにこだわっていた。ポータブルの日本語ワープロ専用機のプリンターは,伝票のような小さい紙にも印字できたので,氏名のスタンプや科目のスタンプを使わずに伝票を作成できた。数十個のスタンプの中から自分の名前のスタンプを探すのも面倒なら,スタンプ台を開いたり,インクを付けたりするのも面倒。さらにうまくずれずにスタンプするのも面倒で,インクが乾くのを待つのも面倒だった。プリンターでプリントすれば,こんなスタンプは不要だと思っていた。

 プリンターでプリントするということは,それはデジダルデータになっているということである。このデジタルデータを管理すれば,簡単なのだが,伝票を手書きやスタンプで作成した場合,デジタル化もされていなければ,伝票の紛失の危険性もある。データベース化のメリットは計り知れないのだが,なぜか紙の伝票にこだわるケースが多い。

 今回の新型ウイルス対応のワクチン接種にしても,電話で受け付け,受け付けた内容を紙に書いて申込者に手渡し,あるいは郵送する。ここで病院名などのスタンプが使われる。手書きだと記入間違いが起こるからというのである。

 ならば,パソコンで受け付けた内容で,病院名を選択するようなインタフェースにすれば,間違いが起きようがない。データも蓄積され,申込者にはプリントしたものを手渡したり,PDFでメール添付すればいい。データが蓄積できることが重要なのである。

 ここでデータを蓄積すると,2回目のワクチン接種の指定もできる。集計すれば,接種件数を超えたりした場合の振り分けもできる。手書きの伝票をまたデータベースに打ち込むとすると,そこでまた間違いが起こる。ムダな手間も増える。

 筆者は,テレワークの一番の課題が稟議書や伝票の回覧のための押印の仕組みだと指摘した ZoomよりもAcrobat Reader。ハンコの書類回覧をメール添付で実現 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/3/30。Adobe Acrobatでカスタムスタンプで自分の印章を作成し,PDFに押印してメール添付で提出している。オフィスでは,このPDFをプリントし,リアルのハンコを押して稟議回覧をしているらしい。ここをデジタルでできるようにするのが,2020/9/16に発足した菅政権で強調された行政手続きにおける「認印全廃」だったのではないのか。

 すべての登録を,少なくともマイナンバーのQRコードまたはマイナンバーカードのQRコードを使って管理することを強く求めたい。せっかくの国民ナンバリング制で,確実に個人を把握できるシステムであれば,できるのではないのか。