jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

クラウドファンディングに出資する側の価格感覚

筆者は,子供のころからいろいろなナンチャッテ発明をしてきた。小学校のころから「発明創作展」にも出品されてきた。まあ入賞もしなかったが,先生には随分ほめてもらえたので,満足だった。

 昔はこれで終わりだった。全国レベルの大会まで持っていければ,商品化みたいな話もあったのだろうが,たぶんあまり興味もなかったろう。親もそういうことには疎くて,商売っ気などまるでなかった。今は,ステージママではないが,発明品の特許を申請しようとか,商標を登録しようとか,親もいろいろな企業も躍起になっている気がする。最近はさまざまな才能そのものを動画で紹介したりしてYouTuberとなる子供も多く,また親もこれを全面サポートすることも多いようだ。顔を表に出すことが平気になってしまったのだろうか。時代は変わったなと思う(筆者はただ表舞台には出たくないというだけなのだが)。

 主婦も,日頃の不便を解決するためのいろいろなアイディアが提案され,実際に商品化されている製品も数多い。カリスマ主婦といった取り上げられ方をされる方や,それが高じて書籍を出版したり○○コンサルタントといった仕事になったりする人も多い。すごいなと思う。

 必要は発明の母というのは,筆者もいまだに信じている。何か欲しいなと思ったら,実際に作ってみるプロトタイピングはいまだにクセである。世の中にひょっとして売っているのではないかと思って探すのが,東急ハンズだった。そのものが見つかることもあるし,見つからなければいろいろな材料を買って試すことができる。筆者にとってはおもちゃ箱のようなお店だった。ドイトのようなDIYの店も好きである。逆に王様のアイディアはキワモノが多く,あまり参考にならなかった。

 最近はこれにさらに100円均一ショップが加わった。アイディア製品がときどき売られている。誰が企画したのかしれないが,東急ハンズドイトなどと違ってとにかく安い。安かろう悪かろうということもあるが,簡単に試してみることができる。同等の商品をあとできちんと購入するためのお試し購入ができるのはありがたい。壊れやすいのも,まあ折り込み済みで,うまく使えればお買い得である。

 ところが,インターネット時代に入って,キーワードで検索するとAmazon楽天でヒットすることがある。Amazonはボタン一つで注文できるし,注文した翌日には届く。プレミア会員になっているので送料もかからない。お店に行くよりも手軽である。どれだけモノを購入したことか。場合によっては,世界の工場となった中国から輸出されるので,時間がかかったり,不良品だったりすることもあるが,これも折り込み済みである。

 もう一つ,検索で引っかかるのがクラウドファンディングでの新商品プロジェクトである。これも実におもしろい。よく考えた商品が並んでいる。性能も優れている。デザインもいい。素人ではとてもここまではできない。また,写真の撮り方もうまい。思わず出資して手に入れたくなるものも多い。

 ところが,筆者にとっては随分高額な商品に見える。感覚的には量産品の2倍から3倍も高いと思われるものもある。試作品や紹介映像を作るだけでも相当な事前投資はあり,応援してあげたい気持ちもないわけではないが,値付けがやや高いような気がする。

 一方,その額でも購入したいと思う人も随分いるようで,目標の3倍や10倍も集まるケースも珍しくない。目標の1倍では元が取れないだろうから大儲けというわけにはいかないのだろうが,それにしても総額もすごいものになっている。

 100円均一ショップマニアにとっては,なかなか勇気が出ない。パッと見にはかなり高価な印象である。成功して事業化して量産ができるようになり,Amazonでリーズナブルな価格で買えるようになるまで,待とうかなというのが,貧乏人の筆者の感想である。