イーロン・マスク氏が買収したTwitter社が,アカウント登録を有料にし,また会社自身をX社に吸収するなど,利用者からすると不穏な動きが続いている。青い鳥のマークが柴犬のマークに変わったり,社員の解雇の話題も,気になる。
筆者の正直なところを言えば,Twitterは「よく理解できない」SNSだった。タイムラインには,自分の投稿のほかに,自分がフォロー登録した人の投稿が表示される。スクロールしていっても延々と他の人の投稿が見えて,自分の投稿が埋もれてしまう。
マーク・ザッカーバーグ氏が設立したFacebook社も,社名がMeta社に変わり,今後の運営が不透明になっている。古い体質の筆者としては,Facebookに情報発信するところまでが精一杯で,Twitterでのコメントのやり取りにはすでについて行っていない。まして,Instagramに至っては,登録はしたものの,開くことすらできていない。
もともと,個人アカウントでTwitterに少しだけ情報発信してきたが,このフォローによるノイズが気になって,とても日記風には続けられないと感じていた。そこでこの「はてなブログ」に乗り換えて3年が経過した。
はてなブログも,実は使い方がよく分かっていない。タグとカテゴリーをどう使えばいいのか,投稿後にあるTwitterやFacebookなどとの共有はどう役立っているのか,今でもよく理解できていない。カテゴリーに至っては拡散を続けていて,自分でも整理しきれていないのを感じる。
その「TwitterやFacebookなどとの共有」のボタンがここ数日,消えている。これはどうしたことだろうと思っているところである。
残念ながら筆者のブログに登録してくださっている方は20人足らずで,しかも筆者は情報のやり取りが苦手なので,コメントをしない設定にしている。ときどき「いいね」をもらってありがたく思っているが,拡散もしない。
GoogleやYahoo検索で引っかかってアクセスしてくれる回数も多いが,どうもボットによる巡回に引っかかっているだけのようである。そういう意味では,Twitterへのリンクは多少の情報拡散に役立っていたと思われるのだが,その共有が消えてしまうと,このはてなブログを継続する意味もなくなってしまうかもしれない。
正論,提案を掲げて情報発信している筆者だが,2022年末から急速に勢力を膨らませているChatGPTなどのAIチャットボットが,筆者の数万倍の情報を発信するようになっている。利用者もAIの作文を「有効活用」してあたかも自分の言葉のように発信するようになっている。もはや,筆者ごとの個性などなくなるのではないか,あるいは筆者の語り口を真似た発信ができるのではないか,と不安になってくる。
と,ここまで書いて,1ついいアイディアを思いついた。NFTを活用した新しい文字セットの提案である。
これまでも,書籍は複写機の登場によってコピーされ,著作権が侵害されてきた。これは現在も続いているが,デジタルの世界ではさらに簡単に複製ができるようになっている。透かしを入れたり,パスワードで保護したとしても,それを解除してしまえばただのデータになってしまう。
そこに登場したのが,画像に所有権を付与して流通させるNFT(Non-Fungible Token、非代替性トークン)である。ブロックチェーンの仕組みによって,ネットワーク上で管理されるため,所有者情報が消えない。
この仕組みを文字に適用する。1文字ごとにすべてトークンを登録してしまう仕組みを作り上げるのである。そうすれば,どの部分をコピー・ペーストしても,その所有者が分かり,少なくともコピペはなくなる。タイピングし直しても,重複検索はできるので,時系列にたどれば元の筆者がわかる仕組みを作れる。
AIチャットボットがすでに情報を蓄積してしまっているので,今始めても「その文章はChatGPTが所有権を持っています」とChatGPTが主張してしまうかもしれない。そうなれば,著作権争いになり,AI側がいったん情報を放棄しなければならなくなるだろう。人間とAIの知恵比べになる。
見知らぬ人と簡単につながるというTwitterなどのSNSの仕組みにより,筆者のように身元を明らかにしないで語る人間も増えた。女性やいい人のフリをして騙す詐欺も横行している。アルバイト募集と称して犯罪に加担させる仕組みまでできている。いずれも,言葉に著作情報がリンクしていないために起きている不都合な現実である。
最初に電線の上に乗った信号は,モールス信号だった。OnとOffの切り替えパターンで文字を表現するという画期的なアイディアだった。電子メールでやり取りができるようになった最初は,テキストだけだった。回線が細くて,8ビット+1ビットでアルファベットを表現してのやり取りだった。
いまや,ファイルでも画像でも動画でも,何でも送れる時代になった。ストリーミングというリアルタイム配信も標準になってきた。その中で,テキストだけが無防備に流され続けているのは,やはりおかしいように思える。
頭のいい人に,ぜひ実現してもらいたいと思っている。