jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

プラスチック包装の代わりにアルミ箔と紙箱(板チョコ方式)--プラスチックの透明性は不必要と気持ちを切り替えよ

筆者は理系なのだが,材料にはトンと疎い。一番知っているのは金属で,これを加熱すれば溶け,型に流し込めば鋳造,熱い間に叩けば鍛造,刃物などで削れば切削,力を加えて押し出せば押し出し成形,そして力を加えて変形すれば塑性変形などでモノが作れることまでは知っているつもりである。

 しかし,金属はどんなに薄くしても透明にはならない。一番薄くできるのは金で,金箔は金属分子の層が数層しかないほど薄いが,多少は透けても透明にはならない。

 ところが,プラスチックはいとも簡単に透明にできる。考えてみると不思議である。かつて透明な材料としてはガラスしかなかったところに,いきなり透明なプラスチック(ビニールとかポリエチレンとか)が登場した。しかも,水分を通しにくい性質を持っている。透明で,中身が見えて,しかも軽くて丈夫,となれば,包装材料の主役になるのも理解できる。

 プラスチックゴミを減らそう,減らそう,としても一向に減らないのは,こんな便利な特性を持つ材料がほかに見当たらないからだろう。商品をアピールするのに透明であることは利点だし,しかも湿気ない,あるいは酸素を通さない,となれば,食品の包装には代替材料がほぼないと言えるだろう。

 かつては,包装といえば紙であり,木箱であり,ガラスビンだった。ガラスは中身が見えるし,水分も通さないから,液体の入れ物としては引き続き使われているが,ただ重たくなることと,割れて壊れやすいという欠点がある。リサイクルには最適だが,使い勝手はプラスチック容器に一歩も二歩も譲ってしまう。

 プラスチックは,突き刺しや引きちぎりにも強い。少々モノが当たっても破れない。完璧な発明品である。

 ただ,この性質がアダとなって,リサイクルできない,環境の中で変化・分解しない,燃やすと有害物質を出す,という地球にとっては厄介な材料になってしまった。

 包装材料として,中身が見えなくてもいい,という用途であれば,紙や金属箔での代替が考えられる。金属箔,たとえばアルミ箔であれば,湿気をふせぐこともできる。実際,錠剤のパックは,プラスチックとアルミ箔を重ねて作っている。もし中身の確認をしなくても大丈夫であれば,アルミ箔で包んでしまうこともあり得る。ただし,破れやすい点は,さらに紙で型を作るなどの工夫が必要だろう。昔の卵パックが紙でできていたのと同じような考え方である。板チョコレートもアルミ箔で包みこれを紙パックで包装している。多くの食品包装は,これで十分ではないのだろうか。搬送時の衝撃は紙パックや紙箱が支え,中身はアルミ箔で包む。これなら包装はすべてリサイクルできる。ポテトチップスでも,お煎餅でも,すべてこれにすべきだろう。パンも同じパッケージでいいのではないか。

 野菜類はちょっと微妙だが,店頭で紙袋に詰める方法で十分代替できる。個包装にこだわる必要はない。肉も魚も,スーパーマーケット方式ではなく,昔の肉屋や魚屋のようにガラス張りの冷蔵室に陳列し,必要な量を係員に言って取り分けてもらい,これを紙袋に入れて持ち帰ればいい。ドリップ(水気のしたたり)が気になる場合は,自宅から持ってきた鍋でもタッパーでも何でもいいので,容器に入れれば済む。店員の人件費がかさむというのなら,自動取り分けロボットを導入すればいい。

 豆腐も,鍋に移して持ち帰ってもらう昔ながらの個別販売をすればいい。これもロボット化が可能である。

 レジ袋だけ削減すればいいと思っていないだろうか。食品パッケージのビニールゴミがレジ袋の数倍も出ていることを考えれば,徹底していないことが分かるだろう。

 あとは,“柔軟なガラス”が開発されれば,透明性への対応もできるが,アルミと紙箱で十分かなと思うのである。