jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

太陽電池か水素か--それでも間に合わないような気がする

太陽電池発電効率を上げる技術として,量子ドットデバイスと高出力回路が日本発の技術として注目されているという。

 量子ドットデバイスは,最近発表されたシャープの液晶テレビのバックライトの「ミニLED」でも実用化した。これの逆の原理で,受け取った太陽光を効率よく電力に変える仕組みだろう。現行のパネルに回路を加えることで,出力を上げる技術も期待される。しかし,普及にはまた時間がかかる。

 一方,J-Power(電源開発)は質の低い石炭である褐炭から水素を取り出す技術を開発したという。これも,水素燃料の使い方がまだ確定していないので,実用化するかどうかも不明である。

 COVID-19禍がワクチン接種の拡大によって,致死的な病から共存可能な病になりつつあり,これに伴って世界経済の回復が加速している。エネルギー需要は高まっているものの,産油国が次の需要減を恐れて産油量を絞っていることで,石油価格が高騰している。さらに,世界的に二酸化炭素排出制限のために,石油からLNG天然ガス)への切り替えが進められており,LNGの需要が高まり,価格も上がり続けている。

 二酸化炭素削減は必須と言っても,切り替えるエネルギーの供給が不安定で,供給に不安が残る。争奪戦も醜くなっている。

 現在の火力発電所の燃料は重油である。燃料の取り扱いはLNGとは異なり,切り替えがスムーズにはいかない。重油LNGと併用しなければならない。もちろん,水素を燃やす方法も,一筋縄ではいかない。

 どちらが早く実用化するのか,実用化しても地球温暖化ストップに間に合うのか,微妙なタイミングである。グリーンランドの氷も際限なく溶け続けている。ブレーキはどこでかかるのか,かかったとして停止できるのか,正直わからなくなっている。