jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

命がけの仕事をする覚悟はあるか--女性に問う

筆者は男性なので,物心がついたころには「トップを目指す」気持ちがどこかに芽生え,それが勉強や仕事,趣味につながり,現在に至っているのを感じている。別に結果が出ているわけではない。現在はいわば場末の会社での契約社員の仕事をしているが,それでも「世の中にある唯一のメディア」を作っているという気概を持っている。残業も徹夜も,営業もいとわない。常に一歩でも前に進めるようなアイディアを出そうとしている。この習慣は,おそらく子供のころからずっと続いており,できれば死ぬまで続けたいと思っている。

 それでも,世の中には遥かにスケールの大きな人物がたくさんいる。いつのまにか全世界のエネルギーを牛耳ろうとしているイーロン・マスク氏や,いつのまにかバーチャルとリアルの同一世界を作り出そうとしているマーク・ザッカーバーグ氏とか,自らをサイボーグ化する試みに挑戦しているイギリスのピーター・スコット-モーガン氏とか,まさにパラダイム・シフトを予感させる。ただ武力と抑圧と搾取で世界を支配しようとしている複数の国家首脳の考え方の古さとは真逆な感じがする。もっとも,いずれも行き過ぎが恐ろしいとも感じている。

 筆者はスケールこそ小さいものの,常にベストを尽くし,さらに人のしないことにささやかながら挑戦を続けている。新しいコンセプトを考え,それをある形にまで実現するプロトタイピングを実行。これを事業化するだけの資金がないのが辛い。いつか評価され認められるだろうと思い続けて,還暦を遥かに越えてしまったのだが,それでもまだ何らかの野心は持っているのを感じる。

 ほかのものを犠牲にしてでも,何かを成し遂げるために集中する,場合によっては手段を選ばない,という生き方は,何となく男性だけしかできないように思う。犠牲にする最大のものが自分の命である。命がけの仕事をする場合,自らを律し,自らを鍛え,自らを極限まで追い込んで,それで相手を助け,さらに自らも生き延びるための最大限のエネルギーを発するということを,女性はできるだろうか。

 もちろん,今でも昔でも,命を張って仕事をしてきた女性はたくさんいるだろう。日本でも,自衛隊海上保安官,山岳救助隊,消防官,警察官など,命がけの仕事に就いている女性はいる。他人の命を預かる医師や,国を率いる女性政治家も確かにいる。

 しかし,その行動原理が,男性は「野心」であり,ときには「狂気」とも思える考え方や行動を取ることもある。いわば「アドレナリン」系の行動パターンである。そもそも,武器を振り回し,相手を切り刻み,血だらけになって勝つ,などという狂気の沙汰は,男性にしか当てはまらない。

 一方,女性が最も先頭を目指す場合も,組織のトップまでで,1つの枠組みの中に収まってしまう。そこで安定するからである。その組織を破壊して別の枠組みを作ろうとか,頂上からさらに上に跳び上がるとかを考えることはまずない。「女性初」といわれても,あくまでもそれまでに男性が道筋を付けたところである。

 たとえば,「地球温暖化対策」でとんでもない理想を振りかざしているのは男性である。中には,二酸化炭素からエネルギーを取り出して火星に住む,という屁理屈を堂々と口外する研究者もいる。上記のイーロン・マスクも火星移住を1つの案としている。

 筆者は水素燃焼発電を推しているし,アンモニア燃焼発電を提唱する技術者もいる。自家用車をすべてなくせと言ったのも男性である。

 一方,女性からは「日常の無駄をなくすこと」「食料廃棄を減らすこと」などの草の根活動から進めようという意見は多い。しかし,モノのリサイクル・リユーズ,食料の流通などの仕組みやネットワークづくりは,メルカリをはじめとして男性企業がそのプラットフォームを構築してしまう。火星に移住しようなどという発想は,女性からは出てきていないのではないか。

 西暦2000年を境に,人類も地球も正直いえば「破滅」に向かってまっしぐらに突き進んでいる。人口爆発に伴うエネルギー危機と食料危機,そしてそのエネルギーを賄うことによる地球温暖化の加速が止まらない。世界の武力の抑止力となっていたアメリカの軍事力が及ばないテロリズムの台頭で,いつどこでテロ活動が勃発してもおかしくない。このテロ組織をだれが抑えられるだろうか。

 世界支配を目論む中国が,世界の人口の1/5を占め,世界のものづくりの9割を占め,オリンピックすら私物化しようとしている。国の電力の半分以上を石炭火力発電で賄う今,地球温暖化を止める手段を人類は失いかけている。その中国も,12億人口のうち10億人は貧困層であり,国民全体が今の一般的な文化水準にまで生活を向上させるためには,エネルギーも食料もまったく足りない。この中国をだれが抑えられるだろうか。

 そこに2020年からの新型コロナウイルスCOVID-19禍である。まる2年が経過しても,世界が一致して取り組もうという姿勢は見えない。オミクロン株も蔓延を許してしまうのか,さらに次の変異株の出現を許してしまうのか。

 テロに対しても,中国に対しても,地球温暖化問題に対しても,とにかく何らかの具体的な方策を提案した女性は,いなかったと思う。スウェーデンの環境活動家として有名になったグレタ・トゥーンベリさんにしても,結局は,世界の政治活動を批判し,若者に呼びかけて草の根活動を支持しているだけで,石炭火力は反対しても具体的にクリーンなエネルギーを生み出す仕組みについては提案していない。COP21への参加のためにヨットで移動した,といっているが,では世界の物流をヨットでできるかと言えば,それは無理なのである。具体的に何をすべきか,もっと勉強して提案し,そして主導して実践しなければ,本当の価値は生まれない。

 最終的に,力仕事は男,きつい,汚い,危険のいわゆる3K職場は男,そして命がけの職場もメインは男である。ビジネスの世界では,残業などの長時間労働や一瞬を争う相場などストレスのかかる仕事も男である。記録をかけたスポーツの世界も,本当に人体の極限に迫ろうとしているのは男である。自らの身体をいじめ,その対価として得られる充実感を夢み,そしてより多くの報酬を得ようとするのは,男である。女性にこういう「野心」はあるのだろうか。

 体格では平均的に女性の方が男性を下回る。腕力,体力,スピードなども同様である。唯一,知力では男性を遥かに凌駕するのだが,新しいものを生み出そうという想像力や好奇心といった発展性のある面においては,やはり男性に軍配が上がる。

 したがって,国会議員の半分を女性が占めるようになろうが,結局,具体的な解決代案を女性は提案できないのではないか,と思うのである。「2番目じゃいけないんでしょうか」「候補者に女性が入る必要があるから出馬した」など,結局は「枠」の中しか意識がなく,その枠を打ち破ろうという提案は,本当に女性議員からはまったく聞かれない。

 以前から提案している女性だけの国家 女性の意識改革についての提言 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/8/5 では,これらの3K仕事や危険仕事,命がけの仕事もすべて女性が執り行うことが前提である。家庭に縛られることもなく,自分のやりたい仕事をして生活できるのは,まさに理想郷ではないかと思うのである。

 しかし,おそらくほとんどの女性にとって,反3Kな仕事はするが,3K仕事を積極的にする女性は少ないのではないかと思うのである。

 何しろ男性は,3Kであろうがなかろうが,自分の能力の限界まで仕事をしようとする。そして給料を受け取る。その額は,2000年以降は悲惨な状況にある。かつては,より多い収入を得るために,さらに努力して出世することを目指した。終身雇用がベースにあり,会社の業績も基本的には上向きで,そして何より日本には世界を支えるNo.1製造国としての自負があった。ものづくりの現場は正直いえばほぼ3Kであり,命がけの仕事も多かった。巨大な建造物の現場も同様である。そこで汗を流して社会の基盤を作ってきたのが男性である。

 しかし,ものづくりのベースはアジア他国に移り,資源を持たない日本は低迷を続けている。芸術や文化を発信して存在感を高めようとしているが,独自の芸術といってもアニメやゲーム,文化に至っては過去の寺社仏閣を観光資源として見世物にして外貨を稼ごうという政策しか残っていない。いずれもCOVID-19禍で大打撃を受けているのは自明の理である。

 その中で,世界への貢献や自国の発展など何も考えない仕事ばかりが目立つ。お笑い芸人が山のように登場し,テレビのほぼ全時間帯,コマーシャルのほぼすべてのジャンル,果ては映画の世界にまで手を広げている。さらに小説を書いたりして国内の資金を無駄遣いしている。「お笑いが日本の文化です」とだけは言いたくない。なにしろ外貨を稼ぐことなど考えていないからだ。これでは日本はさらに疲弊する。民間人として初めて宇宙体験をしたという事業家も,言ってみればただの売名行為である。

 こうしたバカげた仕事を男がしても,命がけとは見えない。もちろん本人たちにとっては生活をかけた命がけの選択なのだろうが,とても日本を救うとは思えない。

 女性が男性を抑えて活躍するには,ちょうどいいタイミングなのである。男性の仕事はもう行き詰まっているからである。何ができるかは,今は不透明である。しかし,たとえば「女性だけの国」ができれば,人類により貢献できるようなバイオテクノロジーが開発できるかもしれない。人類の人口制御や食料生産など,「人類が生き残る」ために必要な答えをまさに「命がけ」でできるのではないかと密かに期待するのである。

 女性に問う。「他人との比較だけにこだわる」人生を送りたいですか。プロセスや結果を重視し,化粧,脱毛,食事など,「自分にこだわる」だけでは,世の中は変わらないと思うのである。結婚して子供を作ることだけを人生の目標と思わず,本気で仕事をするという選択を勝ち取ってほしいのである。

 一方,結婚・子作りと両立する方法として,子作り・子育ての期間である30年を結婚期間として契約し,子供が巣立ったら契約を解消するという提案をした。「期間限定結婚契約」(たとえば30年満期)の提案 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/11/19。その契約期間中も,バーチャルで仕事を続け,期間満了後に一気に開花させる。そういう両立の仕方があるのではないか。50歳から花を咲かせようと努力すれば,まだ20年や30年の人生がある。同じ期間,戦いに敗れて疲弊した男性よりもよほど発展的な仕事ができそうである。

 衆議院選挙で大敗した立憲民主党が刷新し,役員の半分を女性にした,と話題になっているが,これは単なる数合わせである。女性の意見を聞く,などという態度も,女性をなめているとしか思えない。むしろ,党役員に選ばれなかった蓮舫氏が,外に出て新しい党を作るのではないかと期待する。都民ファーストの党を作った小池百合子東京都知事だが,結局は党としての体裁をなしていない。たとえば女性だけの政党を作り,真剣に日本の将来像を描くことが,今の日本には必要だと思う。日本の選挙に2択はありえない--もし野党連合が破れたら全員政治家を辞めてほしい - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/10/25。今の政治家に新鮮さがない。予算を作り,カネをバラ撒いて国民の意識を釣り上げ,自分たちへの批判の目をそらそうという思いしか見えない。もっと真剣に,命がけで「女性たちを守り,子供たちを守り,そしてそれが日本の将来につながる」と言える社会を作ってほしい。女性が働きやすい会社であったり,それを支える学校であったり,そういう社会インフラを変えるような命がけの提案がほしいのである。男性が作ってきたステレオタイプな枠をぶち壊してほしいのである。