jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

「期間限定結婚契約」(たとえば30年満期)の提案

瀬戸内寂聴さんの死と女性の性への考え方--結婚は子供を産んで育てる場。世の中に無事送り出したら自分の人生を取り戻すために準備と勉強を - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2021/11/19 と,瀬戸内寂聴さんの死に寄せてコメントしているうちに,「結婚制度」をもっと柔軟に運用することを思いついた。つまり,「子供を育てて世の中に送り出す」までの間の「期間限定結婚契約」を制度化することである。

 これにより,「離婚」という概念はなくなる。「結婚期間満了」である。もちろん,継続することも可能である。

 たとえば30歳で結婚し,2人の子供を設け,子供が25歳になって独立するまで30年である。60歳になれば結婚契約が解消される。その後,一緒に生活するのもよし,別々の人生に旅立つもよしである。結婚解消時に財産分与をすれば,後の生活に当面困ることはない。

 60歳で結婚が解消されることが前提なので,夫婦別姓は当たり前のこととなる。元の姓を名乗ったのなら,実家の墓に入ることもできる。わざわざ嫁ぎ先の墓に入ることもない。

 満了に伴って,特に男性は若い女性とまた契約したいと考えるだろうが,これは禁止事項とする。特に未婚の女性との再契約は違法とする。また契約でなくても愛人関係などもすべて違法とする。

 女性にとって,「60歳になるまでは独立できないのか」という思いはあるかもしれない。別にそこは縛りがあるわけではない。子供が大学に入学するまで,とすれば5年早くなる。ただ,子供が独立して自分で生活を始めるまでは,子供にコミットしてほしいと思うのである。

 結婚する前の仕事を継続しても構わない。その場合は,仕事と子育てを両立する必要はある。これはパートナーとの契約でなんとでもなると考える。男性側も,女性を家に束縛するという意識から離れることができるのではないだろうか。

 要は,日本人は「結婚」に思い込みが激しすぎるのではないかと思うのである。結婚したら女性は仕事を辞めなければならない,家事に専念しなければならない,○○家に入らなければならない,一生面倒をみていかなければいけない,と思い込みすぎるのではないだろうか。だから「パートナー」という対等なイメージがいつまで経っても生まれないのではないか。

 戸籍や家族制度を守るために,「結婚」という形で子供という次世代の財産を生み出すことは,国にとって重要である。非嫡出子をなくす意味でも,結婚という契約形態は必要である。しかしそれは「終身契約」である必要はないのではないか。期間限定で,子供をきちんと育てるため,という大義名分があれば,いいのではないか。その後,契約満了とするか継続契約にするかは,当事者が考えればいいことである。正しい契約の元で生まれた子供たちが非嫡出子になることもないし,姓名で迷うこともない。独立する際に自分で決めればいいだけである。

 この契約制度のメリットは,女性が第2の人生を考える機会を与えられることである。学生時代,優秀な成績を修めていても,卒業後の就職先で「お手伝いさん」状態であっては,キャリアを積むことも将来花を咲かせることもできない。60歳になってからの20年,30年という第2の人生でできることを想像して,結婚期間に子供を育てながらその準備を続けることで,契約満了後にスムーズに第2の人生をスタートできる。女性らしさを活かした細やかな看護や介護,教育,飲食店などから,ITでの独立起業,さらに医師や弁護士などの専門職でもいいだろう。結婚契約期間中はたとえば週2回勤務とし,期間満了後にフル採用に戻る,というようなキャリアパスが望ましい。

 現在の結婚制度では,結婚のタイミングで仕事を辞め,夫の扶養家族になり,子育てに専念,少し手が空いても時給800円のパート仕事しかなく,子供が無事独立しても,手元には夫以外の人間関係や仕事関係がない。その夫が今度は定年で濡れ落ち葉のように貼り付いてくる。それは確かに悲しい人生である。

 「30年満期結婚契約」で,当人同士も子供も十分なサポートが受けられるし,企業側も結婚中の週2日のキャリアパスを提供できれば,30年後も優秀な人材を確保できる。テレワークを併用すれば,フルタイム待遇もほぼ可能な時代である。企業側も十分検討に値するのではないだろうか。