筆者は、土日に別ルートを使うことから、土日休日回数券を利用している。ほとんどの改札口がIC カードのみ対応のレーンになり、回数券などの紙の切符を使うユーザーにとってはちょっと不便な状況になっている。改札口が5レーンとすると切符が使えるレーンは1つで、しかも双方向対応が多い。乗ろうとした時、降りる客がどっと来た場合、流れが変わるまで待たなければならないことが多い。
中には、すべてIC カードのみの改札口もある。筆者が困っているのが、JR 渋谷駅のハチ公口である。ここを出て東急田園都市線に乗り換える際、いったん屋外を歩かなければならないのだが、切符が通れる改札口を出ると15mぐらい歩かなければならない。IC 改札口だけの出口ならすぐに東急の乗り場に向かう階段が使えるので雨に濡れなくて済むのだが、筆者はいつも雨の中を駆けることになる。
ついでに言わせていただくと、渋谷駅はJR も東急も、身体の不自由な人にとって誠に不親切な駅である。JR 山手線から地下の東急に行こうとすると、直接降りて行けるエスカレーターがない。いったん上の階に上がり、そこから下に降りなければならない。東急駅も、改札口からホームに降りるためのエスカレーターがない。2台あるのだが、どちらも上りになっている。降りようとすると、別の改札口から入り、エレベーターを使わなければならない。直接意見しているが一向に変わらない状態がもう数年も続いている。
切符を認識する自動改札機は、日本の高度成長期に開発された機械技術の結晶の1つである。もはや、このころの機械技術を受け継ぐ技術者はほとんどいなくなっている。壊れる確率も高く、修理に費用もかかる。部品を作ることができる協力企業もどんどん無くなっている。
とすれば、まず回数券を電子カードにすればいいと考えられる。回数が終わった時点でいったん扉を閉め、回収箱に入れる、あるいは係員が回収するなどの方法で回収すればいい。繰り返し使えるので、SDGs にもかなっているはずである。
1枚売りの切符も電子カードにすればいい。同じように回収すればいいからである。恐らく、SUICA やPASMOの利用が9割を超えていると思われる現在、これぐらいは必要な変革だと思う。
もっと簡単にするには、切符の発券時にQR コードを発行し、これをスマホで読んで、同じQR コードを改札機で読み取るようにすればいい。スマホのないお客様には、紙でプリントしたものを改札機でスキャンしてもらえばいい。簡単なことである。