人がマイクロプラスチック粒子を吸い込むメカニズムが判明 (msn.com) 2023/6/21 という記事を見かけた。空中にもマイクロプラスチックが浮遊しているのだという。これは驚きである。
そのサイズは直径1.6ミクロン~3.2ミクロンぐらいだという。花粉の大きさが30ミクロン,細菌の大きさが3ミクロン,ウイルスは0.1ミクロンというのを基準にすると,いわゆるPM2.5と呼ばれる微粒子が2.5ミクロンなので,身体に悪いとされるディーゼルエンジンからの排気ばい煙などによるPM2.5と同等サイズのマイクロプラスチックが,空中を浮遊しているということになる。
プラスチックそのものは,身体に入ったとしても直接の害は少ないと考えられるが,これだけの小ささになると,静電気の作用によって細菌やウイルス,カビなどを身にまとって身体に入ってくる可能性がある。これが原因で,障害を生じる可能性は否定できない。
PM2.5クラスということで,「やはり外ではマスクは着用すべき」と改めて思った。何度も書いているが,筆者は2002年のSAAS感染拡大があったころから,外出時にはマスクを着用している。SAASも理由の1つだが,朝の通勤時に朝日に照らされた空中のホコリのあまりの多さにショックを受け,このホコリを吸い込みたくない,というのが単純な理由だった。その後,花粉症防止の意味合いも込めて,マスク着用を続けている。
筆者の寿命もあと10年,長くて20年。本来ならより健康な身体のまま逝ってしまいたいと日々努力を続けている。できれば,このマスクの効果を実証してもらうために,死後に肺の中を見てほしいと思っている。本人としては,汚れの少ない綺麗な肺だと思われたいのだが,実際は大した差はないのかもしれない。
マイクロプラスチックというと,海洋汚染の代表格のように報じられ,魚が飲み込むから問題だ,とか言われているが,報道されるのは5mmぐらいの破片が多いように思える。実際,写真に撮って理解できるのは,それぐらいの大きさだろうからである。その元は,廃棄されるプラスチックが砕けて微細化する,と報じられ,したがって「プラスチックを捨てないように」「プラスチックをなるべく使わないように」となり,最後は「レジ袋は使わないように」となって,100円ショップでレジ袋を安く買って代用にする,というまったく意味のないSDGsコールになってしまっている。
むしろ,かつて洗顔剤に混入させていた微粒子のマイクロスクラブや,長期間の肥料効果を持たせるためのマイクロカプセル肥料などの方が問題なのだが,これらはすでに規制が始まっている。今回発表のあったマイクロプラスチックは,ススと同じサイズということは,出所がほとんどわからない。感覚的には,小さく分解されやすい発泡スチロールや,スポンジたわしあたりも原因の1つではないかと考える。
もはや,地球上がマイクロプラスチックに汚染されていると言っても過言ではないのだろう。新型コロナウイルス感染も,なんとなく第9波の増加傾向が報告されつつある。引き続き,マスク着用は続けるつもりだが,世の中「コロナは収束したムード」になっているのが恐ろしい。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」「旅の恥はかき捨て」の日本人らしいところが露見している。なんとか理由を付けて,テレワーク体制に戻りたいものだと思うこの頃である。