jeyseni's diary

「ジェイセニ」と呼んでください。批判ではなく提案をするのが生き甲斐です。

タバコの煙とウイルスのサイズはほぼ同じ--マスクがいかにウイルス防護に効果がないかを確認できる

タバコの煙の粒子の直径は 0.1~1.0μmである。一方,インフルエンザウイルスや新型コロナウイルスのの大きさは直径0.1μm程度である。つまりほぼ同じサイズといえる。いずれもPM2.5(2.5μm)よりも小さい。 

 最近は,タバコを吸いながら歩く人は減ったが,以前はどこでもスパスパと喫煙されていた。通勤で駅に向かう歩道でも,後ろを歩くほかの人のことなどお構いなしでタバコを吸っていた。駅周辺は禁煙になっていることも多いが,駅から少し離れた辺りまでは思いっきり吸われていた。

 筆者の前を歩いている人がタバコを吸っていたら,息を止めて早足で追い抜くか,道路の反対側に渡って別の歩道を歩くというのが常だった。

 タバコの煙の拡散とウイルスの拡散のパターンが同じだということは,2年前から指摘している タバコの煙とウイルス拡散が同じであるという件 - jeyseni's diary (hatenablog.com) 2020/6/24。1人がタバコを吸って歩いていたら,そのあと1分以上はタバコのニオイが残っている。ウイルスのマイクロ飛沫も同じように長時間同じ場所に漂い,他の人がそれを吸い込めば感染の危険がある。

 新型コロナウイルス禍3年目の夏に近づき,屋外でのマスク着用に対する緩和が進められているが,すれ違い時の距離によるマスクのありなしは,すれ違いの瞬間に相手がくしゃみや咳をする以外はそれほど問題ではない。むしろ,同じ方向に歩いている人がずっとおしゃべりをし続けることで放出されるマイクロ飛沫を,その後ろを歩いている人たちが連続して長時間吸ってしまうことのリスクが問題なのだが,一向にこの議論がない。

 さらに言えば,マスクの効果である。PM2.5対応の不織布マスクは最低限必要と考える。「マスクの性能よりもウイルスのサイズが小さい」という事実はあるが,不織布マスクの繊維に起こる微小な静電気によって,ウイルスがある程度吸着される効果が期待されるからである。医療用認定のN95マスクは息も通しにくいため,一般人にはきつい。一方で,布マスク,ウレタンマスクはマイクロ飛沫をほとんど通してしまうので,拡散させると同時に相手のマイクロ飛沫を吸い込んでしまうのを防げないので,罹患の危険性が高い。

 夏場,屋外でのマスク着用を,場合に応じて判断するのは合理的だと思う。周囲を見回して人がいなければ外していいし,会話もしなければ外していてもいい。しかし,外でおしゃべりをしないというシチュエーションは少ないし,1人でいることも少ない。くしゃみや咳を絶対にしないという人もいない。マスクを着けたり外したりするのも面倒である。したがって,できるだけ不織布マスクを着用し,人がいない屋外ならずらす,というぐらいの使い方しかできないのではないかと思うのである。

 なお,着用時にきちんと顔に密着させるのが望ましいのは言うまでもないが,咳やくしゃみをする瞬間にはマスクを押さえて息が漏れないようにしてほしい。正直,この咳・くしゃみエチケットができている日本人をほとんど見かけたことがない。

 くしゃみは突発的だし,アレルギー性の場合もあるから,エチケットができているならそれほど目くじらは立てないが,咳は,家を出るときにノドの調子を見れば分かるので,そこで休みを取るなり,コンビニでのど飴を買うなりして,電車の中でのノドのイガイガを抑える努力をしてほしい。